コンビーフとは生で食べられる缶詰の正体と栄養を徹底解説

コンビーフって生で食べても大丈夫?あの赤い色は本当に生肉なの?実はそのまま食べられる理由や栄養、保存方法まで、知らないと損する情報をまとめました。あなたはコンビーフを正しく使えていますか?

コンビーフとは生で食べられる?正体・栄養・保存を徹底解説

缶を開けてもそのまま食べると、1缶で女性の1日の鉄分推奨量の半分以上をカバーできます。


この記事のポイント
🥩
コンビーフは「生」じゃない

あの鮮やかな赤色は発色剤によるもの。製造工程で2回加熱されており、開封してそのまま食べられます。

💪
鉄分が牛もも肉の約2.5倍

100gあたり3.5mgの鉄分を含み、女性に不足しがちな栄養素を手軽に補える食品です。

🗂️
開封後の保存に注意が必要

未開封なら賞味期限は3年ですが、開封後は缶のまま保存はNG。冷蔵で3〜4日以内が目安です。


コンビーフとは何か:「生」に見える理由と製造工程


コンビーフを缶から取り出したとき、「これ、生肉じゃないの?」と感じた方は少なくないはずです。あのきれいな赤色は、確かに生のお肉を連想させます。ところが実際には、コンビーフは開封直後からそのまま食べられる加熱済み食品です。


コンビーフという名前の「コン」は英語の「Corned(コーンド)」に由来し、直訳すると「塩漬けの牛肉」という意味になります。つまりコンビーフとは、牛の赤身肉を塩漬けにして熟成・加熱し、ほぐしてから缶に詰めた食品です。製造工程では大きく2段階の加熱が行われます。まず牛肉を塩漬けにしたあと蒸し煮(煮熟)でしっかり火を通し、缶に詰めて密閉したあとに再度加熱殺菌されます。この2度の加熱によって、開封後すぐに食べられる状態になっているわけです。


では、なぜあんなに赤いのでしょうか。普通の牛肉を加熱すると灰色〜茶色になりますが、コンビーフが赤いのは発色剤亜硝酸ナトリウムなど)を使用しているためです。日本缶詰協会の説明によると、この発色剤には「加熱しても肉の赤色を保つ役割」があります。メーカーによっては着色料を併用しているケースもあり、商品ラベルの原材料表示を確認するとどちらが使われているかわかります。


なお、亜硝酸ナトリウムを使わない「無塩せき」タイプのコンビーフも存在します。こちらは灰褐色に近い見た目をしており、素材本来の風味を楽しめるのが特徴です。つまり「赤色=添加物あり」「灰色=添加物なし」と見た目で判断できる、ということですね。


日本缶詰協会:コンビーフの発色剤に関するQ&A(亜硝酸ナトリウム・硝酸ナトリウムの使用について)


コンビーフの生食がOKな理由と「コンミート」との違い

コンビーフがそのまま食べられる最大の理由は、先述の「密閉後の再加熱殺菌」にあります。密閉した缶の中は無菌状態が保たれるため、開けなければ雑菌が入り込む余地がありません。そのため未開封であれば保存料を使わなくても約3年間、常温保存が可能です。これは缶詰全般の原理でもありますが、コンビーフはとくに塩漬け処理が加わることで、さらに保存性が高められています。


生食したときの味わいについては、正直に言うと「美味しい」「脂っこい」と意見が分かれます。塩漬け肉特有のしっかりした塩味と牛脂のコクが特徴で、そのままおつまみにする方もいれば、加熱してから使う方もいます。どちらでも衛生上の問題はありません。


ここで混同しやすいのが「コンビーフ」と「ニューコンミート(コンミート)」の違いです。見た目も価格帯もよく似ていますが、中身は異なります。コンビーフは牛肉100%で作られているのに対し、ニューコンミートは馬肉と牛肉をブレンドしたものです。2005年(平成17年)の改正JAS法により、「コンビーフ」という名称は牛肉100%のものだけに使えるようになり、牛肉20%以上・馬肉入りのものは「ニューコンミート」と表記することが義務付けられました。ノザキのニューコンミートの場合、馬肉約80%・牛肉約20%という配合になっています。


価格の違いも明確です。牛肉100%のコンビーフはスーパーで100〜130g前後あたり300〜500円程度が目安ですが、ニューコンミートは同量で100〜200円台と、半値以下のものもあります。どちらを選ぶかは用途と予算次第、ということです。


ノザキのコンビーフ公式サイト:よくある質問(コンビーフとニューコンミートの違い、生食の可否など)


コンビーフの栄養:鉄分・たんぱく質が主婦の健康管理に役立つ理由

コンビーフは「ただの加工肉」と思われがちですが、栄養面で見ると意外なほど優秀な食品です。


100gあたりの主な栄養成分は、エネルギー203kcal、たんぱく質19.8g、脂質13.0g、鉄分3.5mg、亜鉛4.1mgとなっています(文部科学省「日本食品標準成分表2015年版」より)。注目すべきは鉄分の量で、これは牛もも肉(100gあたり約1.4mg)の約2.5倍に相当します。全薬グループの健康情報によれば、コンビーフには牛もも肉の2.5倍もの鉄分が含まれているとされています。


鉄分が重要なのは、女性は月経によって1日あたり約0.5mgの鉄分を追加で失うためです。ある調査では、50歳未満の女性の5人に1人が貧血傾向にあるとも言われています。コンビーフ1缶(80g)で摂取できる鉄分は約2.8mgで、月経がある女性の1日推奨量(10.5〜11mg前後)のおよそ4分の1をカバーできる計算になります。


鉄分の吸収率を上げるコツも覚えておくと便利です。コンビーフに含まれる鉄分は「ヘム鉄」と呼ばれる動物性の鉄で、植物性食品のビタミンCと組み合わせると吸収率がさらにアップします。ブロッコリーや赤ピーマン、パプリカと一緒に炒めるだけで、栄養の吸収効率を高めることができます。これは使えそうです。


また、たんぱく質も1缶で約15.8gと豊富で、筋肉・肌・髪の素材になる栄養素を手軽に補えます。カロリーは1缶162kcal程度で、牛サーロイン100g(334kcal)の半分以下です。脂質も牛もも肉と同程度の控えめな量なので、ダイエット中でも罪悪感少なく使える食材といえます。


ニチレイフーズ:鉄分の多い食べ物ランキングと効率的な摂取方法(コンビーフが鉄分食材として紹介)


コンビーフの正しい保存方法:開封後に缶のまま放置はNG

未開封のコンビーフは常温・直射日光を避けた場所で3年間保存できます。防災用の備蓄食としても優秀です。しかし開封後の保存方法を間違えると、せっかくの食材が無駄になってしまいます。


開封後に缶のまま保存するのはNGです。缶詰の缶は、開封前は密閉状態で腐食しにくいのですが、開封して空気に触れると金属が酸化しやすくなります。食べ残した場合は必ず清潔な保存容器やラップに移し替え、冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵保存の目安は3〜4日以内です。


一度に使いきれない場合は冷凍保存も可能です。食べやすい量に分けてラップで包み、冷凍用保存袋に入れれば、1か月を目安に保存できます。解凍する際は、冷蔵庫に移して自然解凍するか、調理する際にそのまま加熱すると風味が保てます。


保存期間の目安をまとめると、以下のとおりです。


| 保存方法 | 目安 |
|---|---|
| 未開封・常温 | 製造日から3年 |
| 開封後・冷蔵 | 3〜4日以内 |
| 開封後・冷凍 | 約1か月 |


また、アルミック缶(アルミホイル素材の容器)やプラスチック容器入りのタイプは、従来の枕缶(台形の金属缶)より開封後の密閉保存がしやすい傾向があります。未開封のうちに容器のタイプも確認しておくと安心です。


TABEDOKI:ノザキコンビーフの賞味期限と正しい保存方法(冷蔵・冷凍の詳しい方法)


コンビーフの独自活用術:塩分に注意しながらも料理の時短に使う方法

コンビーフには製造段階で塩分が含まれており、100gあたりナトリウム690mg(食塩相当量として約1.7〜2g前後)が含まれています。1日の食塩摂取の目標量は女性で6.5g未満(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」)なので、1缶(80g)で1日の塩分の約20〜25%を占めることになります。つまり「味が濃すぎる」と感じたら塩分のとりすぎに注意、が基本です。


この塩分をうまく活かすことで、むしろ料理の時短になります。コンビーフ自体にしっかり味がついているので、ほかの調味料を少量にするか省略できます。たとえばコンビーフを使ったチャーハンは醤油を足さなくてもほぼ味が決まりますし、ポテトサラダにコンビーフを混ぜるとマヨネーズの量を減らしながら旨味を出すことができます。


料理に使うときの実践的なアイデアをご紹介します。


- コンビーフ×ビタミンCの野菜(ブロッコリー、パプリカ):炒め物にするだけで鉄分の吸収率が上がり、栄養バランスも整う一品に。


- コンビーフ×じゃがいも:コンビーフとジャガイモを炒めるだけで、塩や醤油不要の満足感ある副菜になります。


- コンビーフ×卵:スクランブルエッグや卵焼きに混ぜると、たんぱく質が一気にアップします。


発色剤や添加物が気になる方には、前述の「無塩せき」タイプが選択肢になります。創健社の「愛媛産牛 無塩せきコンビーフ」などは亜硝酸ナトリウム・着色料・保存料不使用で、子どもがいる家庭でも安心して使える選択肢です。通常の缶詰コンビーフより価格は高めですが、素材の旨味をダイレクトに感じられる味わいです。


缶詰という形態上、災害備蓄にも向いています。ただし塩分が高いため、非常時に大量に食べる際は水分補給を意識するのが大切です。


創健社:愛媛産牛 無塩せきコンビーフ(発色剤・保存料不使用の無添加タイプの詳細)






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