クロックポット今西金属の使い方と失敗しないコツ

昭和レトロな電気陶器鍋「今西金属のクロックポット」の正しい使い方を詳しく解説。LOWとHIGHの使い分け、おすすめレシピ、やりがちな失敗まで網羅。あなたはクロックポットを正しく使えていますか?

クロックポット今西金属の使い方・コツと活用レシピ

乾燥豆をそのままクロックポットに入れると、生より毒性が強くなります。


📋 この記事でわかること
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今西金属クロックポットの基本構造

ステンレス外鍋+陶器内鍋の2重構造で、超低温・長時間加熱を実現。昭和レトロな電気陶器鍋の仕組みを解説します。

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LOWとHIGHの正しい使い分け

「LOW=8時間」「HIGH=4時間」が基本の目安。料理ごとの最適設定を覚えればほったらかしで絶品料理が完成します。

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知らないと損するNG使い方4選

冷凍食材の直入れ・乾燥豆・水分量の入れすぎなど、やりがちなミスと健康リスクを具体的に紹介します。


クロックポット今西金属の特徴と陶器内鍋のしくみ


今西金属工業株式会社(IMARFLEX)が製造していたクロックポットは、1970〜80年代を中心に日本の家庭で愛用された電気陶器鍋です。現在はメーカー自体が廃業しており、新品での入手は不可能な状況です。ヤフオクやメルカリなどの中古市場では1,000〜5,000円程度で流通しており、コアなファンが今も大切に使い続けています。


この鍋の最大の特徴は「2重構造」にあります。外側はステンレスの本体、その内側に取り外し可能な陶器製の内鍋がはめ込まれています。陶器は遠赤外線を発しながらじんわりと熱を通す性質があるため、食材の芯からムラなく温まる仕上がりになります。これはシリコン内鍋のスロークッカーでは得られない独自のうま味引き出し効果です。


加熱温度は通常の鍋で言えば「とろ火」に相当し、沸騰直前の約80〜95℃帯をキープします。グラグラと沸騰しないため、食材が崩れにくく、煮物やシチューのビジュアルがきれいに仕上がるのも主婦に人気の理由です。それだけではありません。


火を使わないため、火傷や吹きこぼれの心配がなく、小さな子供がいるご家庭でも安心して使えます。材料を入れたらスイッチを入れて外出でき、帰宅後には料理が完成しているという「ほったらかし調理」が最大のメリットです。
































項目 内容
メーカー 今西金属工業株式会社(IMARFLEX)
製造時期 1970〜1980年代
代表容量 1.8L(3〜4人前)、5.5L(特大タイプ)
内鍋素材 陶器(取り外し可能)
消費電力 120W(弱)〜210W(強)程度
入手方法 メルカリ・ヤフオクなど中古市場のみ


今西金属クロックポットの取扱説明書は現在も有志によってブログで公開されているものがあり、使い方に困ったときに参照できます。


今西金属クロックポット取扱説明書(1〜10ページ)|誰かに聞いてもらいたいこと


クロックポット今西金属のLOW・HIGH・保温の使い分け方

今西金属のクロックポットには基本的に「LOW(弱)」「HIGH(強)」「保温(WARM)」の3段階の設定があります。この使い分けを間違えると、料理が美味しく仕上がらないだけでなく、食材が傷む原因にもなります。基本を押さえておきましょう。


LOW(弱)設定は、じっくりと長時間かけて火を通したい料理に使います。目安の調理時間は6〜8時間が基本です。豚の角煮、黒豆の甘煮、おでんなど、繊維質の多い食材や豆類をホロホロに仕上げたいときに最適です。外出中にセットしておくなら、LOWで8時間前後が安全で扱いやすい設定です。


HIGH(強)設定は、調理時間を短縮したいときに使います。目安はLOWの半分、4時間程度です。カレー、ロールキャベツ、煮魚など、比較的早く火が通る食材に向いています。ただし、LOWとHIGHの最終的な加熱温度はほぼ同じとされており、違いは「目標温度に達するまでの時間の長さ」です。急いでいるときはHIGHにしても問題ありません。


保温(WARM)設定は調理後に食品を温かい状態でキープするためのものです。食中毒を防ぐため、調理完了後に長時間料理を放置するのは好ましくありませんが、食卓に出す前の短時間保温(2〜3時間以内)であれば安全に使えます。



  • 🍖 角煮・黒豆・おでん → LOW(弱)で6〜8時間

  • 🥘 カレー・シチュー・ロールキャベツ → HIGH(強)で4〜5時間

  • 🥣 スープ・コンソメ煮 → LOW(弱)で4〜6時間

  • 🍠 焼き芋・蒸し物 → HIGH(強)で3〜4時間

  • 🧅 保温・出来上がり後のキープ → WARM(保温)で2〜3時間以内


LOWとHIGHの違いは温度ではなく時間です。これだけ覚えておけばOKです。


なお、今西金属クロックポットの電気代は、弱(120W)で8時間稼働させた場合でも約26円前後と非常に経済的です。ガスコンロの弱火で長時間煮込む場合と比べて、特に長時間調理では電気の方が圧倒的に低コストになるケースが多く、節約の観点からも再評価されています。


クロックポット今西金属でおすすめの煮込みレシピ3選

今西金属のクロックポットが最も輝くのは「ほったらかし長時間煮込み」のシーンです。火の前に張り付く必要がなく、材料を入れてスイッチを押すだけで本格的な煮込み料理が完成します。これは使えそうです。


豚バラ角煮(LOW・6〜8時間)


豚バラブロック肉(約600g)を食べやすい大きさに切り、軽くフライパンで全面に焼き色をつけます。焼き色をつけることで、脂の旨味が閉じ込められ、出来上がりの風味が格段にアップします。その後、醤油・酒・みりん・砂糖・水を合わせた煮汁とともにクロックポットに入れ、LOWで6〜8時間スイッチオン。帰宅後にはとろけるような柔らかさの角煮が完成しています。出来上がった後、鍋ごと冷蔵庫に入れて翌日に脂を取り除くと、よりヘルシーで味も染みて美味しくなります。


② 黒豆の甘煮(LOW・8時間)


お正月のおせちの定番、黒豆。圧力鍋でも作れますが、クロックポットを使うと豆がふっくらとツヤよく仕上がります。事前に黒豆をたっぷりの水で一晩(8〜12時間)水戻ししてから、砂糖・醤油・塩・水とともに投入し、LOWで8時間。煮崩れなし、ハリのある仕上がりが特徴です。重要な点として、黒豆は必ず十分に水戻しと下処理をしてから使ってください(乾燥豆に関する注意は後述します)。


③ カレー(HIGH・5時間)


野菜(玉ねぎ・じゃがいも・にんじん)と肉を切って入れ、スープや水を少量加えてHIGHで4〜5時間。通常のカレーレシピの水分量を半分程度に減らすのが重要なポイントです。スロークッカーは蒸発量がほぼゼロに近いため、普通量の水を入れると水っぽいカレーになってしまいます。カレールーは調理完了後の最後に溶かし入れるのが基本です。


クロックポット今西金属を使うときの4つの注意点

クロックポットは便利な調理器具ですが、正しく使わないと食中毒や器具の破損を招くことがあります。特に主婦の方が「大丈夫だろう」と思いがちな行動が、実は危険なケースもあるので確認しておきましょう。


❶ 冷凍食材をそのまま入れてはいけない


「解凍の手間が省けるから」と冷凍肉や冷凍野菜をそのままクロックポットに入れる方は多いです。しかしこれは食中毒のリスクを高める行為です。スロークッカーは沸騰しない緩やかな温度帯でじっくり加熱するため、冷凍食材を入れると食品が「危険ゾーン」(5〜60℃)に長時間留まります。食中毒菌が繁殖しやすい時間が延びるのです。肉・魚は必ず前日から冷蔵庫で解凍してから使うのが原則です。


❷ 乾燥豆(特にインゲン豆類)は必ず下茹でしてから使う


これは多くの方が知らない、非常に重要な注意点です。インゲン豆などの乾燥豆には「フィトヘマグルチニン」という毒素が含まれており、この毒素を破壊するには沸騰状態(100℃)で10分以上の加熱が必要です。怖いのは、80℃以下の低温で加熱した場合、毒性が生のインゲン豆より最大5倍も高くなるというデータがあることです。つまり中途半端に温めると逆に危険になります。スロークッカーは100℃に達しない温度帯で調理するため、乾燥豆を直接入れるのは厳禁です。食べる前に沸騰したお湯で10分間しっかり下茹でしてから使いましょう。


食品安全委員会も「豆類は土鍋やスロークッカーなど低温調理では毒素を除去できないため、必ず事前に高温加熱してください」と注意喚起しています。


フィトヘマグルチニン中毒の注意喚起|食品安全委員会(内閣府)


❸ 水分量は普通のレシピの半量にする


通常の鍋料理のレシピをそのままクロックポットに流用すると、水分量が多すぎてスープのようになってしまうことがよくあります。クロックポットは蓋をしたまま調理するため水蒸気がほとんど外に逃げず、水分がほぼ蒸発しません。目安として、普段のレシピの水分量の半分から始めて、必要に応じて追加するのが失敗しないコツです。水っぽくなったら蓋を少し開けてHIGHにし、余分な水分を飛ばすことで対処できます。


❹ 陶器への急激な温度変化に注意する


今西金属のクロックポットの内鍋は陶器製です。陶器はガラスと同様、急激な温度変化によってひびが入ったり割れたりする性質があります。熱くなった陶器鍋に冷たい水を入れる、または冷蔵庫から出したばかりの冷たい陶器鍋をそのまま本体にセットしてスイッチを入れるといった行動は厳禁です。使用前は陶器鍋を室温に戻してから使うのが原則です。これに注意すれば問題ありません。


取扱説明書を失くした場合の今西金属クロックポット入手・活用術

今西金属は現在廃業しており、公式サポートや取扱説明書の再発行は一切受け付けていません。それでも「親から受け継いだ」「中古で手に入れた」という方のために、今できる対策を整理しておきます。


取扱説明書については、有志が全ページをスキャンして無料公開しているブログがあります。内容は26ページ分に渡り、レシピ集(48ページ)とは別に安全な使い方・お手入れ方法が記載されています。生産当時の取扱説明書なので情報は古いですが、基本的な使い方の確認に十分役立ちます。


今西金属クロックポット取扱説明書(全ページ)|誰かに聞いてもらいたいこと


中古品の状態確認で特に注意したいのが内鍋の陶器部分です。目に見えないひびや欠けがある陶器は、通電加熱中に破損する可能性があります。中古で購入する際は、底部・側面・縁の3箇所を指で軽く叩いてみて、澄んだ音がすれば問題なし、鈍い音がする場合はひびが入っている可能性があります。


外側のステンレス本体に関しては、ほとんどのものが今でも問題なく動作する耐久性を持っています。電源コードの劣化や接触不良を確認しておくことも大切です。コードの被覆がひび割れているものは、火災の原因になるため使用を避けてください。


現代の代替品を探す場合、アイリスオーヤマやツインバードからスロークッカーが現行品として販売されており、陶器内鍋モデルも選べます。特にアイリスオーヤマの「PSC-20K-W」は遠赤外線効果のある陶器内鍋を採用しており、今西金属のクロックポットに近い調理感覚で使えると評判です。価格は1万円前後(セール時は5,000〜7,000円程度)で入手できます。


今西金属のものが手に入らない場合は、現行品で代替するのが現実的な選択肢です。内鍋が陶器製かどうかが選ぶときの最重要条件です。これが条件です。





























確認ポイント 確認方法 判断基準
陶器内鍋のひび 指で軽く叩く 澄んだ音→OK、鈍い音→NG
電源コードの劣化 全体を目視確認 被覆のひびや変色があればNG
通電確認 電源ON→本体が温まるか 数分後に温かければOK
蓋の密閉性 蓋を乗せてガタつきを確認 ガタつきが大きいと熱が逃げやすい




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