温かい納豆うどんに卵を入れると、実はナットウキナーゼが70℃以上で死滅して栄養がほぼゼロになります。
温かい納豆うどんを卵なしで作る場合、味のまとまりが心配になる方も多いでしょう。でも実は、めんつゆとごま油だけで驚くほどコクのある一杯に仕上がります。
基本の材料(1人分)は以下の通りです。
- 冷凍うどん:1玉
- 納豆(たれ付き):1パック(45g前後)
- めんつゆ(3倍濃縮):大さじ1〜1.5
- ごま油:小さじ1
- 小ねぎ(刻み):適量
- 刻み海苔:適量(お好みで)
黄金比は「めんつゆ大さじ1:ごま油小さじ1」が基本です。
作り方の手順はシンプルで、まず冷凍うどんを電子レンジで温めます(600Wで約3分30秒が目安)。うどんをどんぶりに入れたら、少しだけ冷ます時間をとるのが大切なポイントです。これは後述する栄養面の理由からも重要になります。
次に、納豆は付属のたれとからしを加えて50回以上よく混ぜておきましょう。納豆は混ぜれば混ぜるほどうまみ成分であるグルタミン酸が引き出されるといわれており、50回混ぜると粘りが増してうどんへの絡みもよくなります。つまり「よく混ぜる」が基本です。
混ぜた納豆をうどんの上にのせ、めんつゆとごま油を回しかけ、仕上げに小ねぎと海苔をトッピングすれば完成です。調理時間はわずか5分以内。これは使えそうです。
冷凍うどんにひと工夫したい場合は、袋を少し開けて大さじ1の水を加えてからレンジ加熱するとモチモチ感が格段にアップします。もちもちとした食感が、納豆のねばりとよく合います。
温かいうどんに納豆を乗せるとき、多くの方が「アツアツのうちに食べないともったいない」と感じているのではないでしょうか。ところが、栄養の観点からみると少し待ってから乗せた方がよいことが分かっています。
納豆に含まれるナットウキナーゼは、血液をサラサラにする働きが期待される酵素です。この酵素は50℃以上で活性が低下し始め、70℃以上ではほぼ失活してしまうことが分かっています。電子レンジで加熱した直後のうどんの表面温度は70〜80℃になることも珍しくありません。その状態でそのまま納豆を乗せると、せっかくのナットウキナーゼがすぐに壊れてしまいます。
では、どうすれば良いのでしょうか?
対策はシンプルです。うどんをどんぶりに移してから1〜2分待ち、表面温度が60℃以下になったタイミングで納豆をのせるだけです。手をかざして「じんわり温かい」と感じる程度になればOKです。60℃前後の温度なら、ナットウキナーゼへのダメージを最小限に抑えることができます。
ナットウキナーゼに注目すると、実は「卵なし」の方がメリットが大きいケースがあります。生卵の卵白に含まれる「アビジン」というタンパク質は、納豆に豊富に含まれる美肌ビタミンの「ビオチン(ビタミンB7)」の吸収を阻害することが知られています。加熱した卵(温泉卵・ゆで卵)であればアビジンの問題は解消されますが、生卵を使う場合は栄養面でのデメリットが生じます。卵なしにすれば、ビオチンをしっかり吸収できるということですね。
納豆のその他の栄養素、つまりたんぱく質・ビタミンK2・食物繊維・イソフラボンは加熱にも比較的強く、温かいうどんと合わせても十分に摂取できます。栄養をしっかり活かしたいなら、乗せる温度に注意すれば問題ありません。
納豆の栄養について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考になります。
納豆菌は熱に弱い?栄養成分を守る加熱方法と注意点を徹底解説(川島屋)
毎日食べても飽きないのが、納豆うどんの魅力のひとつです。卵なしでも十分においしく、さらにアレンジを加えることで味のバリエーションが広がります。ここでは、冷蔵庫にある食材で簡単に作れる5つのアレンジをご紹介します。
① ごま油&海苔の香ばしアレンジ(定番・失敗なし)
ごま油小さじ1と刻み海苔を加えるだけで、一気に風味がアップします。白ごまを少量ふりかけるとさらに香ばしさが増します。ごま油は仕上げにかけるのがコツ。加熱すると香りが飛んでしまうので注意が必要です。
② キムチ+納豆の発酵コンビアレンジ(腸活にも◎)
キムチ40〜50gを納豆と一緒に混ぜてうどんにのせます。発酵食品同士の組み合わせで、腸内環境への相乗効果が期待できるとも言われています。辛みが苦手な方はキムチを少量にしてごま油を足すとマイルドになります。辛さ調整は簡単です。
③ 梅干し+かつお節のさっぱりアレンジ(夏でもOK)
梅干し1個をたたいてペースト状にし、かつお節と一緒に納豆に混ぜてのせます。めんつゆとの相性も抜群で、さっぱりした仕上がりになります。食欲が落ちがちな夏の昼食や、胃もたれが気になるときにもぴったりです。
④ 白だし+おろし生姜アレンジ(体が温まる冬向け)
めんつゆの代わりに白だし(小さじ2)を使い、おろし生姜(小さじ1/2)を加えます。白だしは色が薄いので、海苔や薬味の色がきれいに映えます。生姜の辛み成分ジンゲロールが体を内側から温めてくれます。冬の寒い日のランチに最適です。
⑤ ツナ缶+ポン酢アレンジ(山形ひっぱりうどん風)
山形県の郷土料理「ひっぱりうどん」をヒントにしたアレンジです。本来はサバ缶を使いますが、ツナ缶(70g・水煮)でも同様においしく作れます。ツナ缶の汁ごと器に入れ、めんつゆかポン酢大さじ1で味を整えてうどんにからめます。缶詰なので常備しやすく、忙しい日に重宝します。これは使えます。
どのアレンジも基本の調味料(めんつゆ・ごま油)があれば展開しやすいです。冷蔵庫の在庫状況に合わせて選んでみてください。
納豆うどんを卵なしで作るとき、満足感を高めるカギとなるのがトッピングの選び方です。卵がない分、食感・風味・彩りを他の素材で補うと完成度がぐっと上がります。
まず、薬味系トッピングの代表は「小ねぎ(万能ねぎ)」です。刻んでのせるだけで風味と彩りが一気に増します。ある調査では、納豆に合うトッピングのランキング1位は小ねぎで、75票を獲得したというデータもあります。準備の手間がかからないので、毎回使ってもOKです。
次に注目したいのが海苔類です。刻み海苔はもちろん、岩海苔をのせると磯の香りが広がり、うどんとの相性が抜群です。海苔にはミネラル(ヨウ素・カリウム)が豊富に含まれており、栄養面でも食べる価値があります。刻み海苔なら買い置きしやすく、手軽に使えます。
旨みを加えたいときに便利なのがかつお節です。納豆との組み合わせで、うまみ成分(イノシン酸+グルタミン酸)が相乗効果を発揮し、めんつゆなしでも深みのある味になります。かつお節が基本です。
食感系トッピングとして、天かす(揚げ玉)も卵なし納豆うどんに意外なほどよく合います。サクサクとした食感がアクセントになり、油のコクが加わって満足感が増します。天かすは袋入りで100円台から購入でき、コスパも優れています。
他にも、大根おろし・しらす・わかめ・梅干し・七味唐辛子・白ごまなどが定番として知られています。これらを組み合わせることで、毎回違った表情の納豆うどんが楽しめます。
トッピングの種類が増えても、調理の手間はほとんど変わりません。「今日は何をのせようか」と考えるだけで、平日の昼ごはんが少し楽しくなります。
卵なし納豆うどんをより美味しく仕上げるためには、うどん自体の質も大切です。スーパーの冷凍うどんのコーナーには多くの種類が並んでいますが、どれを選ぶかで食感が大きく変わります。
冷凍うどんと乾麺・生うどんの違いについて整理しておくと、選び方がわかりやすくなります。
| 種類 | コスト(1玉) | 調理時間 | 食感 | おすすめ場面 |
|------|-----------|--------|------|----------|
| 冷凍うどん | 約30〜60円 | 約3〜4分(レンジ) | もちもち・高品質 | 忙しいランチ・一人分 |
| ゆでうどん(常温) | 約20〜40円 | 約2〜3分(湯通し) | やや軟らかめ | まとめ調理・安さ優先 |
| 乾麺うどん | 約15〜25円/食 | 約8〜12分(茹で) | コシが強い | 休日のしっかり調理 |
冷凍うどんは製造時に急速冷凍されているため、うどん本来のもちもち感が保たれています。1袋5玉入り(約200〜300円前後)でまとめ買いしておくと、必要な分だけすぐ使えます。常備しておくと便利です。
冷凍うどんをより美味しく仕上げるコツとして、袋の開封口から大さじ1の水を加えてから電子レンジで加熱する方法が話題になっています。この方法は食品科学的にも理にかなっており、水蒸気がうどん全体を均一に温めるため、中心までふっくらと仕上がります。
保存面では、冷凍うどんは賞味期限が長く(製品によって6〜12ヶ月前後)、ストックとして使い勝手が非常に優れています。納豆も冷蔵庫に常備しやすい食品なので、この2つを組み合わせた「納豆うどん」は、「食材が尽きそうな日のランチ」としても頼れる一品です。結論は「冷凍うどん+納豆の常備」が最強です。
ひとつ注意したいのが、冷凍うどんは1玉あたり約200〜240kcal(うどん部分のみ)であるのに対し、納豆1パックは約100kcalです。卵を加えた場合と比較しても、卵なしにすることで1食あたり約80〜90kcal抑えることができます。カロリーを気にしている方には、卵なしの方が管理しやすいですね。
カロリー管理が気になる場合、糖質オフの冷凍うどんも市販されており(100gあたり糖質約15g前後)、こんにゃく粉を混合したものが代表的です。いつもの冷凍うどんを置き換えるだけで、手軽に糖質ダウンが実現できます。