産地パックの桜姫鶏は、冷凍してもそのまま立てて収納できます。
桜姫鶏は、ニッポンハムグループの日本ホワイトファーム株式会社が飼育から処理・加工・販売まで一貫して担う国産銘柄鶏です。産地は北海道・青森県・新潟県・宮崎県の全4か所で、それぞれの地に広大な農場を持ちます。
「桜姫」は2001年に出荷を開始し、2002年には商標を取得。現在では全国のスーパーの精肉コーナーに並ぶロングセラー商品へと成長しました。これは驚きですね。
各産地の農場では、平飼い(無窓鶏舎・開放鶏舎)という飼育方式が採用されています。ケージに詰め込む形ではなく、床面を自由に歩き回れる環境で育てるのが基本です。出荷日齢は北海道で平均45日、宮崎県で平均49日。出荷体重は平均3.0kgとなっています。月間生産量は北海道だけで知床農場・札幌農場を合わせると約686,000羽にのぼり、宮崎農場は約912,000羽。国内の鶏肉流通量の中でも存在感のある規模です。
産地は4か所ですが、品質が全国一律に管理されているのが桜姫鶏の強みです。どの産地のものを購入しても、後述する「3つの特徴」はしっかり維持されています。つまり産地を気にしすぎなくても大丈夫です。
参考:一般社団法人 日本食鳥協会 全国 地鶏・銘柄鶏 ガイド「桜姫(北海道)」生産者・飼養地などの基本情報が確認できます。
https://www.j-chicken.jp/guide/brand_01hokkaido_sakurahime1/
産地によって処理工場の場所が異なりますが、どの農場でも使われる飼料は「桜姫専用の日本ホワイトファーム指定飼料」で統一されています。この飼料は植物性主体の原料で配合を調整し、さらにビタミンEを独自に添加したものです。これが条件です。
北海道の農場では、知床食品工場(網走市)と札幌食品工場(厚真町)の2工場で処理されます。知床や道央の豊かな自然環境のもとで育った鶏が、新鮮なままパッケージングされる仕組みです。青森県の農場は下北郡横浜町に位置し、大規模な銘柄鶏の生産地として地元でも知られています。新潟農場は2022年に出荷をスタートした比較的新しい産地で、新鮮な国産鶏肉の供給地を分散させることで安定供給に貢献しています。宮崎農場では宮崎食品工場(日向市)が処理を担い、月間の生産量は約2,736,000kgという規模を誇ります。
注目してほしいのは、卵を産む親鶏の育成からスタートする「完全一貫生産体制」です。日本ホワイトファームは種鶏の育成→孵卵→肥育→処理・加工→流通のすべてを自社グループ内で管理しています。40年以上前からこの体制を維持してきた積み重ねが、品質の安定につながっています。
食の安全を気にする主婦の方にとっては、どの段階で何が使われているかを1社がまとめて管理しているという点は、安心感の大きな根拠になります。これは使えそうです。
参考:日本ハム株式会社 公式サイト「桜姫®」製品ページ。産地一覧・生産体制・外部機関による評価が確認できます。
https://www.nipponham.co.jp/products/fresh_meats/poultry/2284/
スーパーで桜姫鶏を手に取るとき、「見た目が少し違う」と感じた方は多いはずです。その正体は透明感のある「桜色」の肉色で、一般的なブロイラーの肉よりも白みがかった鮮やかなピンク色をしています。この色は飼料の成分、特にビタミンEの含有量と密接に関係しています。
ビタミンEの含有量は一般の鶏肉と比べて3倍以上(日本食品標準成分表2015年版・七訂との比較)というデータがあります。ビタミンEは脂質の酸化を防ぐ働きがあるため、肉の鮮度を保つうえでも効果的です。時間が経っても風味が落ちにくいのはこのためです。
さらに旨み成分のグルタミン酸は、一般の鶏むね肉と比較して約1.7倍多く含まれています(2022年3月 日本ハム株式会社 中央研究所調べ、日本栄養・食糧学会遊離アミノ酸データベースとの比較)。グルタミン酸は昆布のだしにも含まれる代表的な旨み成分です。つまり薄味の調理でも満足感が出やすいということですね。
これらの特徴は、どれも「飼料」が大きく影響しています。桜姫専用飼料に植物性原料をメインに使い、独自のビタミンE添加配合で育てることで実現しているのです。一般のブロイラーとは根本的に飼料設計が異なります。これが基本です。
参考:日本ハム株式会社「たんぱく質への責任」産地パック導入の経緯と桜姫の旨み成分に関する詳細が掲載されています。
https://www.nipponham.co.jp/tanpaku-mirai/responsibility/07/
桜姫鶏には、店頭での販売形態が2種類あることをご存知でしょうか?「トレーパック」と「産地パック」です。どちらも同じ桜姫鶏ですが、購入後の扱い方に違いがあるため、知っておくと毎日の買い物で得をします。
トレーパックは、スーパーのバックヤードでカットされ、発泡スチロールのトレーにラップを巻いた状態で陳列されるものです。桜姫のシールが貼られているので見分けられます。陳列時点での賞味期限は平均2〜3日程度に設定されることが多く、買ったらすぐに使うのが基本です。
一方、産地パックは工場で1枚ずつ真空パックされた状態で出荷され、スーパーに届いてもそのまま陳列されます。出荷時点での賞味期限は8日間と設定されており、店頭に並ぶ時点で4〜5日の残り賞味期限があるケースがほとんどです。トレーパックより賞味期限が2倍程度長いということですね。
| 比較項目 | 🛒 トレーパック | 📦 産地パック(真空) |
|---|---|---|
| 見た目 | 発泡トレー+ラップ | 透明フィルムの真空パック |
| 賞味期限(店頭時点) | 約2〜3日 | 約4〜5日 |
| ドリップ漏れ | 漏れることがある | ほぼ漏れない |
| 冷蔵・冷凍庫での保存 | かさばりやすい | 立てて収納でき省スペース |
| 肉の裏面確認 | 確認しにくい | 両面確認できる |
産地パックはエコバッグを汚しにくく、冷蔵庫内で立てて保存できるのも主婦にとって助かるポイントです。使い切れない場合はそのまま冷凍庫に入れられるため、ラップで包み直す手間がかかりません。産地パックが条件に合うなら迷わず選んで大丈夫です。
産地が4か所あることが分かっても「どの産地が一番おいしいの?」と気になる方もいるかもしれません。ただ実際のところ、飼料・飼育方法・品質管理が統一されているため、産地による味の差はほぼないと考えてよいでしょう。それより重要なのは、部位と調理法の組み合わせです。
桜姫鶏の旨みを最大限に引き出すには、シンプルな調理ほど効果的です。グルタミン酸が約1.7倍多いため、塩麹漬け・蒸し鶏・塩焼きなど調味料が少ない料理でも濃い旨みを感じられます。逆に、濃い味付けの唐揚げや照り焼きでは普通の鶏肉との差が分かりにくくなる場合があります。
臭みが少ないという特徴は、子どもや鶏肉の臭いが苦手な方にとって特に大きなメリットです。下処理に時間をかけなくてもよいのは、忙しい主婦の毎日の料理に直接役立ちます。
また、桜姫鶏のむね肉はドリップが少ない傾向があります。ドリップが出るほど栄養素が流れ出てしまうため、ドリップの少なさは「栄養ロスが少ない」とも言い換えられます。むね肉のビタミンEをしっかり摂りたいなら、産地パックでそのまま調理するのが最も無駄がありません。料理の完成度も上がりますね。
参考:日本食鳥協会 銘柄鶏ガイド「桜姫(宮崎県)」飼育方法・飼料内容・月間生産量など詳細データが確認できます。
https://www.j-chicken.jp/guide/brand_45miyazaki_sakurahime4/