サムギョプサルを「ただの豚バラ焼き」と思って食べていると、実は脂肪分の摂りすぎで1回の食事で成人女性の1日分の脂質をオーバーしてしまいます。
サムギョプサルは、韓国語で「삼겹살(サムギョプサル)」と書きます。この言葉は3つのパーツに分解して考えると、すっきり理解できます。「삼(サム)」は数字の「3(三)」、「겹(ギョプ)」は「重なり・層」、「살(サル)」は「肉」を意味します。つまり直訳すると「三層肉」あるいは「三枚肉」という意味になります。
豚のバラ肉を断面から見ると、脂肪層と赤身(筋肉)が交互に重なって3つの層のように見えることから、この名前がつきました。日本の精肉売り場では「豚バラ肉」として販売されているものと同じ部位です。
つまり、サムギョプサルとは「豚の三層バラ肉を焼いた韓国料理」ということですね。
韓国では家庭料理の定番としても、外食の人気メニューとしても、長年親しまれてきた料理です。日本でも韓国料理ブームの波に乗って広く知られるようになり、今では全国のスーパーで材料が揃えられるほど身近な料理になっています。
サムギョプサルに使われるのは豚のバラ肉、つまり腹部から胸部にかけての部位です。解剖学的には肋骨の下側に位置し、英語では「Pork Belly(ポークベリー)」と呼ばれます。日本人にも馴染みのある豚の角煮や豚丼に使われるのもこの部位です。
この部位の最大の特徴は、脂肪と赤身が交互に重なったサシの美しさにあります。焼いたときに脂がじわじわと溶け出し、外側はカリっと、内側はジューシーに仕上がります。これが病みつきになる食感の正体です。
脂肪含有量は100gあたり約35〜40gと高めです。カロリーも100gあたり約395〜420kcalほどになります。一般的な1人前の提供量は150〜200g程度ですので、1人前だけで600〜840kcalになる計算です。
これは使えそうです。
食べすぎると確かにカロリー過多になりますが、後のセクションで紹介する野菜の巻き方や食べる順番を工夫するだけで、満足感を保ちながら摂取カロリーを抑えることができます。部位の知識があれば、賢く楽しめます。
なお「オギョプサル(오겹살)」という料理を見かけることがあります。「오(オ)」は数字の「5(五)」を意味し、皮付きの豚バラ肉で5層に見える部位を使った料理です。サムギョプサルよりも皮のコリコリした食感が楽しめます。日本ではまだ流通が少ない食材ですが、韓国現地の食堂ではよく見かけるメニューです。
日本語のカタカナで表記すると「サムギョプサル」が最も一般的な表記です。しかし実際の韓国語の発音は、日本語のカタカナに完全には当てはめられません。
「삼겹살」の発音を音節ごとに確認すると、「삼(サム)」「겹(ギョプ)」「살(サル)」となります。韓国語の「겹(ギョプ)」の「ギョ」の部分は、日本語の「ギョ」よりもやや口を丸めて発音するのが特徴です。
日本語では「サムギョプサル」「サンギョプサル」の両方の表記を見かけることがあります。「サンギョプサル」と書かれる場合は、韓国語の発音で「삼(サム)」の最後の子音「ㅁ(m音)」が後ろの「겹(ギョプ)」に影響を受けて「ン(n音)」に近く聞こえる連音化現象を反映したものです。どちらの表記も正しい、ということですね。
日本のレストランメニューでは「サムギョプサル」が主流です。韓国旅行に行ったときに現地で注文するなら「サムギョプサル チュセヨ(삼겹살 주세요)」と言えば通じます。「주세요(チュセヨ)」は「ください」を意味する丁寧な表現です。
韓国語の発音が基本です。
「サム(쌈)」という言葉には「包む」という意味があります。葉野菜に焼いた肉やご飯、薬味をのせて包んで食べるスタイルそのものを「サム」と呼びます。つまり「サムギョプサル」は「包んで食べる三層肉料理」というニュアンスが名前の中に込められているともいえます。
本場の食べ方は次のような流れです。まずテーブルに設置された鉄板やホットプレートで豚バラ肉をグリルします。肉に十分な焦げ目がついたら、キッチンバサミで一口サイズにカットします。次に左手でサンチュやエゴマの葉を持ち、その上に肉、コチュジャン(韓国唐辛子味噌)やテンジャン(韓国味噌)を少量、スライスにんにく、青唐辛子などをのせて包み、一口で食べます。
一口で食べるのが原則です。
一般的に使われる葉野菜には以下のものがあります。
葉野菜は肉に含まれる脂質の吸収を緩やかにする食物繊維も含んでいます。肉だけを食べるよりも、野菜でくるんで食べる方が血糖値の急上昇を抑えやすく、体への負担も小さくなります。食べ方ひとつで健康管理につながる、というのは意外ですね。
家庭でサムギョプサルを楽しむ際に最もよく使われる調理器具がホットプレートです。フライパンでも作れますが、煙が出やすく換気が大変です。ホットプレートは食卓の上で調理しながら食べられるため、まさに韓国式の囲み焼きスタイルを再現できます。
下味は基本的につけないのが本場スタイルです。塩や胡椒を軽く振るだけで、素材本来の風味を活かして焼きます。コチュジャンやテンジャンなどのタレは「つけながら食べる」スタイルが基本で、焼く前から漬け込む必要はありません。
カロリーを抑えるための具体的なポイントをまとめます。
豚肉に含まれるビタミンB1の量は、牛肉の約10倍とも言われています。疲れが溜まりやすい時期に積極的に摂ると良い食材です。にんにくと合わせて食べることでその効果はさらに高まります。結論は「野菜と一緒に食べれば栄養バランスも整う」です。
また、家庭でサムギョプサルを作るとき、市販の「サムギョプサルセット」も活用できます。スーパーや業務用食材店、コストコなどでスライス済みの豚バラ肉と専用タレがセットになって販売されています。コストコでは約1kgで1,200〜1,600円程度(時期により変動)で購入でき、家族4人分にちょうど良い量です。手軽に本格的な味を再現できる点で、忙しい主婦にとって心強い選択肢です。
「サムギョプサルって結局ただの豚バラ焼きでしょ?」と思っている方は少なくありません。しかし、日本の豚バラ焼き・焼肉とサムギョプサルには、料理としての文化的な背景に大きな違いがあります。
まず日本の焼肉は、タレや塩で下味をつけた肉をロースターで焼くスタイルが主流です。これに対して韓国のサムギョプサルは、下味をほぼつけず、テーブルに置いたプレートで焼きながら食べる「囲み料理」としての側面が強い料理です。
焼き方にも違いがあります。日本の豚バラ焼きでは薄切りをさっと焼くことが多いですが、サムギョプサルでは厚切り(8〜12mm程度)の肉をじっくり焼き、キッチンバサミでカットします。このキッチンバサミを使う点が、日本の焼肉文化にはない韓国独自のスタイルです。
また、サムギョプサルには「ソメク(소맥)」という飲み方の文化が付随することも多いです。「소(ソ)」はビール(소주×맥주の맥주)、「맥(メク/マク)」は焼酎を指し、焼酎をビールで割った飲み物のことです。肉と一緒に楽しむ文化的な一体感が、この料理の魅力の一部を形成しています。
意外ですね。
なお、2月3日は「삼겹살데이(サムギョプサルの日)」として韓国で非公式ながら広く知られています。「2(イ)・3(サム)」の数字の語呂合わせと、「삼겹살(サムギョプサル)」の「삼(サム=3)」を掛けたものです。この日は韓国全土の焼肉店がにぎわい、豚肉の消費量が一時的に急増します。豚肉業界が販促キャンペーンを打ち出すことも多く、サムギョプサルが韓国人の日常食としていかに深く根付いているかがよくわかります。
日本でも韓国料理への関心が高まる中、サムギョプサルを「ただの豚バラ焼き」ではなく「文化を楽しむ韓国料理」として理解することで、食卓の楽しみ方が一段と広がります。サムギョプサルの本質が条件です。
参考:農林水産省が公開している食肉の部位に関する基礎知識ページでは、豚のバラ肉の脂肪分・栄養成分に関する詳細が確認できます。
農林水産省:食育に関する情報ページ(豚肉の栄養・部位解説の参考として)
参考:文部科学省の食品成分データベースでは、豚バラ肉100gあたりのカロリー・脂質・ビタミンB1含有量などを数値で確認できます。
文部科学省 食品成分データベース(豚バラ肉の詳細栄養成分の参照に)
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