市販のアーモンドミルク1本に含まれるアーモンドは、全体のわずか約3%しかなく、手作りの方が栄養を多く摂れます。
自宅でアーモンドミルクを作るのに必要な材料は、驚くほどシンプルです。基本は「生アーモンド100g」と「水500ml」の2つだけ。これだけで約500ml分のアーモンドミルクが完成します。
道具面では、ミキサー(またはフードプロセッサー)、ボウル、ザル、目の細かい布(さらし布やチーズクロス、清潔なキッチンガーゼなど)を用意してください。専用の「ナッツミルクバッグ」も100〜500円台から購入でき、何度でも洗って使えるので経済的です。
材料を選ぶ際の大事なポイントがあります。アーモンドは「生アーモンド(ロースト加工なし)」または「素焼きアーモンド」を使用してください。生アーモンドの場合は浸水が必須ですが、素焼きアーモンドでも同様においしく作れます。塩分添加のある「有塩タイプ」は避けた方が無難です。
風味をアレンジしたい場合は、デーツ(1〜2個)やバニラエクストラクト(小さじ1/2)、塩ひとつまみを加えると、ほんのり甘みとコクが生まれます。これは選択肢ですね。
| 材料・道具 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| 🌰 生アーモンド | 100g(約20粒程度) | ローストなし・無塩 |
| 💧 水 | 500ml(浸水用は別途) | 浄水・ミネラルウォーター推奨 |
| 🔧 ミキサー | 高出力推奨 | フードプロセッサーでも可 |
| 🧺 こし布 | 目の細かいもの | ガーゼ・さらし・ナッツミルクバッグ |
アーモンドミルクを作る際の「一晩浸水」は、省けない工程です。これが面倒に思えるかもしれませんが、この浸水には重要な理由があります。
生アーモンドには「フィチン酸」や「酵素阻害物質(アブシジン酸)」が含まれており、これらはミネラルの吸収を妨げる可能性があります。水に浸けることでこれらの物質が水中に溶け出し、栄養の吸収がよくなります。また、アーモンドが柔らかくなることでミキサーにかけやすくなり、よりなめらかなミルクに仕上がります。
浸水の目安時間はアーモンドで8〜12時間が推奨されています。前日の夜に水に浸けておけば、翌朝には準備完了という流れが作りやすいです。浸水は必ず冷蔵庫で行いましょう。常温の室内だと夏場などに雑菌が繁殖するリスクがあります。
浸水後のアーモンドは、ひと回り大きく膨らんでいます。水を切ってから軽くすすいで洗ってください。この「洗い」は、溶け出した酵素阻害物質を流し落とすためです。浸水の水は捨てて、ミキサーには新しい水を使うことが基本です。
アーモンドの浸水と酵素阻害物質(アブシジン酸)に関する植物生理学的な解説 | 日本植物生理学会
浸水・洗浄が終わったら、いよいよミキサーにかけます。ここでの作り方のコツを押さえるだけで、仕上がりが格段に変わります。
最初から全量の水500mlを入れると攪拌がうまくいかないことがあります。まず水を200ml程度入れてミキサーをかけ、1〜2分ほど回してなめらかにします。その後残りの水300mlを加えてさらに1〜2分攪拌しましょう。段階的に加えることがポイントです。
高出力のミキサーを使うと仕上がりがよりなめらかになります。Vitamix(バイタミックス)などのパワフルなミキサーがベストですが、一般家庭用のミキサーでも十分作れます。一般的なミキサーの場合は攪拌時間を少し長めに取ることで補えます。
攪拌中にミキサーのふたがズレないよう、ふきんで押さえながら操作すると安全です。また、一度に大量の材料を入れすぎると攪拌しにくくなるので、材料は適量を守ってください。攪拌が終わった液体は白くにごった状態になります。これで大丈夫です。
植物性ミルクの手作り方法とミキサー活用のコツ | Vitamix Japan
攪拌が終わったら、ボウルの上にザルを重ね、こし布をかけて液体を流し込みます。こし布の中に残る白い固形部分が「アーモンドパルプ(搾りかす)」です。
こす際はすぐにギュッと絞らず、自然に液体が落ちるのを少し待ちましょう。ある程度液体が落ちたら、布ごとアーモンドパルプをしっかり握って絞ります。力を入れて最後まで絞り切ることで、ミルクの量が増えます。これは使えそうです。
残ったアーモンドパルプは捨てるのはもったいないです。食物繊維が豊富で、以下のような料理に活用できます。
- 🍪 クッキー・フィナンシェ:小麦粉の代わりに使うとグルテンフリーのお菓子が作れます
- 🥣 グラノーラ・クランブル:オーブンで乾燥させてから混ぜると香ばしいトッピングに
- 🥗 サラダのトッピング:キャロットラペなど和えるだけのサラダに混ぜてもOK
- ⚪ エナジーボール:ナッツやドライフルーツと混ぜて丸めるだけの手軽おやつ
アーモンドパルプの保存期間は冷蔵で3〜5日、冷凍なら1ヶ月程度が目安です。すぐ使わない場合は冷凍保存を活用しましょう。
アーモンドパルプの保存と活用レシピ一覧 | The Edamame Kitchen
手作りアーモンドミルクは保存料が入っていないため、冷蔵で3〜4日以内に飲み切るのが原則です。市販品のように常温で数ヶ月保存はできません。清潔なガラス瓶や密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。時間が経つと成分が分離するので、飲む前に必ず振るかかき混ぜましょう。
市販品と手作りの大きな違いは「アーモンドの含有量」にあります。市販のアーモンドミルクのアーモンド含有量はおおむね3%前後というデータがあります。一方で手作りの場合は材料のアーモンド比率を自由に調整できるため、より濃いミルクが作れます。
市販品の多くには食物繊維(ポリデキストロース)、乳化剤、pH調整剤、安定剤(ジェラン)、香料などが含まれています。手作りの場合は「アーモンドと水のみ」なので、無添加です。
| 項目 | 手作り | 市販品(代表例) |
|---|---|---|
| 🌰 アーモンド含有量 | 自由に調整可能 | 約3〜5%程度 |
| 🧪 添加物 | なし(無添加) | 乳化剤・安定剤等を含む場合あり |
| ⏰ 保存期間 | 冷蔵3〜4日 | 常温・未開封で約12ヶ月 |
| 💰 コスト | アーモンド代のみ | 1本あたり200〜400円前後 |
| 🍃 味わい | あっさり・控えめな香り | 香ばしさ・クリーミーさが強め |
栄養面では、市販品にはビタミンEが添加強化されているケースが多く、摂取量の安定性という点では市販品に利点があります。一方で手作りは添加物なしでアーモンドの自然な栄養を取れる点が強みです。つまり目的によって使い分けが賢い選択です。
日常的な健康習慣として楽しみたいなら手作り、外出先やストック用には市販品という使い分けが、多くの主婦に合った方法といえます。
自家製と市販品のアーモンドミルクの栄養・原材料比較 | マルサンアイ株式会社
アーモンドミルクを日常的に取り入れることで、主婦にとって特に嬉しい健康効果が期待できます。その代表格がビタミンEです。
ビタミンEはアーモンドに豊富に含まれる抗酸化ビタミンで、体内の脂質が酸化するのを防ぐ働きを持ちます。細胞の老化を抑えて美肌をサポートするほか、血管を柔らかく保ち血流を改善する効果もあります。肩こりや冷え性が気になる方にもうれしい栄養素です。
アーモンドのビタミンEの含有量はゴマの約300倍ともいわれています。毎日少しずつ継続して飲むことで体内に積み上げていける点が魅力です。30〜49歳女性のビタミンE推奨摂取量は1日6.0mgですが、アーモンドミルク200mlで約10〜13mgを摂取できるという数値も報告されています。
食物繊維も豊富で、腸内環境の改善・便通促進に働きかけます。低カロリーで無糖タイプなら、牛乳150mlの約86kcalに対してアーモンドミルク150mlは約40kcal程度と、カロリーを約半分に抑えられます。ダイエット中や体重管理をしたい方に向いています。
ただし、注意点もあります。加糖タイプを選んでしまうと糖質・カロリーが一気に高くなります。健康目的で飲むなら「砂糖不使用」「無糖」タイプを選ぶことが条件です。また、アーモンドアレルギーのある方や初めて子どもに与える際は、必ず少量から試してください。
一日の摂取目安はコップ1杯(150〜200ml)程度が無理のない量です。毎日の朝食時にシリアルにかけたり、コーヒーに混ぜるアーモンドミルクラテにしたりと、生活に溶け込みやすい飲み方が続けやすさのカギです。
アーモンドミルクのビタミンEと健康効果・摂取量の目安 | iChoiceコープ