はちみつを仕上げに入れると、カレーのとろみが翌日には水のようにサラサラになります。
エスビーゴールデンカレーを美味しく仕上げるための出発点は、材料の分量を正しく把握することです。箱裏に記載された公式レシピでは、1パック(99g・5〜6皿分)に対して次の材料が基本となっています。
| 材料 | 分量(5〜6皿分) |
|---|---|
| 肉(牛・豚・鶏など) | 250g |
| 玉ねぎ | 中1と1/2個(約300g) |
| にんじん | 中1/2本(約100g) |
| じゃがいも | 中1個(約150g) |
| サラダ油 | 大さじ2 |
| 水 | 750ml(3と3/4カップ) |
| ゴールデンカレー | 1パック(99g) |
なかでも水の量は仕上がりに直結する重要ポイントです。「だいたいでいいか」と目分量にしてしまうと、とろみが弱すぎたり、逆に焦げついたりする原因になります。
水は必ず計量カップで量るのが原則です。ただし、以下のケースでは水を1割ほど減らすことを公式も推奨しています。
1箱(198g)を全部使う場合は、水を1400ml(7カップ)に増やして具材も2倍にするのが正しい対応です。これが基本です。
参考:エスビー食品公式・失敗しないカレー作りのポイント
https://www.sbfoods.co.jp/sbsoken/qa/sub/curry01.html
公式レシピの手順は大きく4ステップに整理できます。それぞれに押さえるべきポイントがあります。
| ステップ | 作業内容 | 火加減・時間 |
|---|---|---|
| ① | 具材を油で炒め、水を加える | 中火 約5〜10分 |
| ② | 沸騰後アクを取り煮込む | ふたを少し開けて弱火〜中火 約20分 |
| ③ | 火を止めてルウを割り入れ溶かす | 火を止める(必須) |
| ④ | とろみが出るまで煮込む | 弱火 約5分 |
炒め工程で特に重要なのが、肉に焼き色をしっかりつけることです。肉の表面を強火で焼くと「メイラード反応」という化学反応が起きます。これはアミノ酸と糖が100℃以上の高温で結びつき、香ばしい風味と褐色が生まれる反応で、そのまま煮込んだだけでは絶対に得られない旨みの層をカレーに加えてくれます。
火力が弱いとこの反応が起きません。意外ですね。
玉ねぎについても炒め方が仕上がりを大きく左右します。玉ねぎの辛味成分は加熱によって揮発・分解されるため、相対的に甘みが増し、さらに飴色になるほど炒めることでメイラード反応が進み、香ばしさとコクが生まれます。この「飴色玉ねぎ」を作るには弱めの中火で30〜40分ほどかかりますが、時短したい場合は最初にひとつまみの塩を加えると脱水が進んで時間を短縮できます。
炒める工程はとにかく丁寧に、が基本です。
煮込み中は鍋のふたをぴったり閉めないことも大切です。完全に閉めると水が蒸発しにくくなり、でき上がりのとろみが弱くなります。ふたを少しずらして、蒸気を逃がしながら煮込みましょう。
参考:エスビー食品公式・ゴールデンカレー チキンカレーレシピ
https://www.sbfoods.co.jp/recipe/detail/06399.html
「昨日はちゃんととろみがあったのに、翌日には水っぽくなっていた」という経験はないでしょうか。この原因のひとつが「アミラーゼ」という酵素です。
アミラーゼはでんぷんを分解する酵素で、これがカレーのルウに含まれるでんぷんを分解し、とろみをなくしてしまいます。問題は、アミラーゼが次のような「よく使われる隠し味」に含まれている点です。
つまり、仕上げにはちみつを加えると、アミラーゼがでんぷんを分解してとろみが弱まります。これは知らないと損する情報です。
対処法は2つあります。
1つ目ははちみつをルウを入れる前に加えること。ルウを入れる前段階で加えれば、そのあとの加熱(60〜70℃以上)でアミラーゼが失活し、とろみへの影響を最小化できます。アミラーゼは熱に弱い酵素で、高温加熱で働きを失います。
2つ目ははちみつを加えた後に20分以上しっかり煮込むこと。加熱が短いと酵素が残り、翌日のカレーがサラサラになる原因になります。
また、味見のたびに同じおたまを鍋に戻すのもNGです。唾液にもアミラーゼが含まれるため、繰り返し鍋に戻すとじわじわとろみが崩れていきます。味見専用のスプーンを用意して、使ったら都度洗うか別のスプーンで取るようにしましょう。
参考:エスビー食品公式・とろみが弱くなる原因
https://www.sbfoods.co.jp/sbsoken/qa/sub/curry02.html
カレーを作るとき、じゃがいもが溶けてなくなってしまった経験がある方は少なくないはずです。その原因の多くは「品種の選択」と「炒め方の不足」にあります。
じゃがいもには「粉質」と「粘質」の2タイプがあります。
煮崩れを防ぐには、炒める際に油をしっかりまわしてじゃがいもの表面をコーティングすることが重要です。油膜が水分の侵入を防ぎ、煮込んでも崩れにくくなります。これが条件です。
また、煮込み中にかき混ぜすぎることも煮崩れの原因になります。カレーはかき混ぜながら煮込むものというイメージがありますが、頻繁にかき回すとじゃがいもが物理的に崩れていきます。時々そっとかき混ぜる程度に留めておきましょう。
冷凍保存を考えているなら、じゃがいも入りのカレーをそのまま冷凍するのはおすすめできません。解凍時に細胞の組織が壊れて水分が抜け、食感が著しく悪くなります。冷凍する場合は、じゃがいもを潰してから一緒に冷凍するか、別途ソテーしたじゃがいもを保存袋に入れて分けて保存するのが正解です。
参考:ハウス食品・カレーのじゃがいも選び方と煮崩れ防止策
https://housefoods.jp/data/curryhouse/cook/curry_potato.html
ゴールデンカレーはそのままでも十分に美味しいですが、ちょい足しひとつで「お店っぽい深み」が生まれます。ただし、隠し味選びには注意が必要です。前述のとおり、はちみつや味噌などはとろみに影響するため、入れるタイミングを間違えると仕上がりが変わってしまうからです。
以下は隠し味の目的別おすすめリストです。
複数を同時に試すのではなく、一種類ずつ試すのが基本です。
独自の視点として注目したいのが「水の一部をコンソメスープや鶏ガラスープに置き換える」方法です。これは箱裏のレシピには記載されていない手法ですが、水750mlのうち200〜300mlをコンソメスープで代替するだけで、ベースのうま味が格段に増します。追加の手間はほぼゼロです。これは使えそうです。
肉の種類を変えることでも風味は大きく変わります。牛もも肉はコクが強く、鶏もも肉はあっさりした仕上がりに、豚肩ロースは甘みとジューシーさが加わります。ゴールデンカレーは35種のスパイス&ハーブが使われているため、どの肉とも相性よく馴染む懐の深さがあります。なかでも鶏もも肉は調理時間が短くて済み、玉ねぎを薄切りにして5〜10分炒めるだけで本格的なチキンカレーが完成するため、忙しい日の夕食にも向いています。
参考:デリッシュキッチン・カレーの隠し味おすすめ13選