チキンカレーをヨーグルトとトマト缶で作る本格レシピ

チキンカレーにヨーグルトとトマト缶を使うと、驚くほどまろやかで本格的な仕上がりになります。ヨーグルトの漬け込み時間や、トマト缶の選び方など、失敗しないコツを知っていますか?

チキンカレーをヨーグルトとトマト缶で本格的に仕上げるコツ

ヨーグルトに漬け込みすぎると、鶏肉がドロドロに崩れて食感を完全に損ないます。


この記事の3つのポイント
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ヨーグルト漬け込みの適切な時間

漬け込みは「一晩=約8時間」が理想上限。8時間を超えると肉の食感が失われ始めます。

🍅
トマト缶の使い方と酸味対策

トマト缶は高温(170℃以上)で炒めることで酸味が飛び、旨みだけが凝縮されます。

ヨーグルトを入れるベストタイミング

仕上げの5分前に加えると、酸味・まろやかさ・コクのバランスが最高の状態になります。


チキンカレーのヨーグルト漬け込み時間と柔らかくなる科学的理由


ヨーグルトに鶏肉を漬けると柔らかくなるのは、「なんとなく酸っぱいから」ではありません。実はきちんとした科学的な根拠があります。


ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、たんぱく質を分解する酵素「プロテアーゼ」を生み出します。このプロテアーゼが筋繊維を構成するたんぱく質を分解し、肉の保水性を高めてくれるのです。さらにヨーグルトはpH4程度の酸性で、肉の内側にある「酸性プロテアーゼ」という分解酵素も活性化させます。結果として、①筋繊維の分解、②保水性の向上、③硬いコラーゲンのゼラチン化という3つの働きが同時に起き、肉がしっとりやわらかく仕上がるのです。


これは使えそうですね。


株式会社明治が「味香り戦略研究所」の協力を得て行った実証実験(2022年3月)では、鶏むね肉をヨーグルトにひと晩(約8時間)漬け込むことで、通常調理と比較してやわらかさと歯切れの良さが大幅にアップしたことが確認されています。漬け込んですぐに調理した場合も効果はありますが、8時間漬けた場合にはコクの深さとスッキリとした後味がさらに向上しました。


ただし、ここには見落としがちな重要な上限があります。


ほとんどのレシピでは「一晩漬け込む」とだけ書かれていますが、8時間以上漬け込むと乳酸菌の働きが進みすぎて、鶏肉の食感がドロドロになったり、不快なほどの柔らかさになったりすることが料理家やプロのコックの間で報告されています。特に鶏むね肉は繊維が細かいため影響を受けやすく、モモ肉よりも注意が必要です。8時間以内が安全ラインです。


急いでいるときも心配いりません。明治のデータでは5〜10分の漬け込みでも効果が得られると示されています。つまり「最短5分〜最長8時間」が漬け込みの黄金ゾーンだけ覚えておけばOKです。


参考:ヨーグルトで鶏肉が柔らかくなる仕組みを、明治が実証実験データとともに詳しく解説しています。


パサつく鶏むね肉はヨーグルトで変わる!|明治ブルガリアヨーグルト


チキンカレーに使うトマト缶の選び方と酸味を消すコツ

トマト缶を選ぶとき、「ホール缶でもカット缶でも同じでしょ」と思っている方が多いのですが、実はカレーへの向き不向きがあります。


ホールトマト缶は丸ごとのトマトが入っており、甘みと旨みが強い一方で、カットトマト缶よりも酸味が穏やかでコクが深い傾向があります。一方のカットトマト缶は調理の手間が少なく、短時間で仕上げたいときに向いています。カレーのように煮込む料理では、どちらでも使えますが、より本格的な旨みを求めるならホールトマト缶を潰しながら加える方法がおすすめです。


問題は「酸味」ですね。


トマトの酸味が分解される温度は約170℃以上とされています。これは家庭のガスコンロでいうと中火から強火の間くらいの温度です。つまり、トマト缶を鍋に加えてすぐ蓋をして弱火で煮込むだけでは酸味は飛びません。正しいやり方は、強火でトマト缶を「炒める」ように加熱することです。水分を飛ばしながら170℃以上の温度で1〜2分しっかり炒めると、酸味が抜けて旨みだけが残ります。この工程をひとつ加えるだけで、完成したカレーの仕上がりが別物になります。


もし仕上がってから「酸っぱい」と感じたときの対処法もあります。カゴメの公式情報によると、少量の砂糖を加えると酸味が和らぎ、バランスが整います。あるいはバターや牛乳などの乳製品を少量加えると、まろやかさで酸味が緩和されます。


トマト缶はリコピンという抗酸化成分が豊富ですが、生のトマトより加熱・加工されたトマト缶の方がリコピンの吸収率は高くなることも分かっています。野菜缶詰で吸収率が生の2〜3倍になるとも言われており、カレーに使うことは栄養面でもメリットがあります。


参考:ハウス食品がトマト缶と生トマトの違い、酸味の調整法を管理栄養士が解説しています。


トマトカレーレシピ|トマト缶と生トマトの違い・酸味の消し方|ハウス食品


チキンカレーをヨーグルトとトマト缶で作る基本レシピと手順

材料と手順を整理します。2〜3人分が目安です。













材料 分量 役割
鶏もも肉(または鶏むね肉) 300g メインのたんぱく質
プレーンヨーグルト(無糖) 100〜150g 下味+肉を柔らかくする
カットトマト缶(またはホール缶) 1缶(400g) 旨みと水分のベース
玉ねぎ 1個 甘みと旨みのベース
にんにく・生姜 各小さじ1 香りの土台
カレー粉(またはカレールウ) 大さじ1〜2 スパイスのベース
バター 10〜20g コクとまろやかさ
塩・こしょう 適量 下味


手順は5つのステップです。


まず「漬け込み」。鶏肉を一口大に切り、プレーンヨーグルト、塩、カレー粉少量をポリ袋に入れてよくもみ込み、冷蔵庫で最低30分〜8時間漬け込みます。時間がないときは5分でも効果があります。


次に「炒め」。フライパンにバターを熱し、にんにく・生姜を入れて香りを出してから玉ねぎを加えます。玉ねぎがあめ色になるまでしっかり炒めることが旨みのポイントです。中火〜強火で10〜15分かけるのが基本です。


続いて「トマトを炒める」。玉ねぎがあめ色になったらトマト缶を加え、この段階で強めの火力で1〜2分しっかり炒めます。水分が飛んでペースト状になるまで炒めることで、酸味が消えて旨みが凝縮されます。


そして「鶏肉を加えて煮込む」。漬け汁ごと鶏肉を入れ、鶏肉に火が通るまで15〜20分ほど中火で煮込みます。水分が足りない場合は100〜200ml程度加えて調整します。


最後が「仕上げのヨーグルト」。火を止める5分前に、別のヨーグルト大さじ2〜3をよく混ぜてから加えます。ここで加えるヨーグルトはダマにならないよう、あらかじめスプーンでなめらかにしておくことが大切です。仕上げに加えることで、ヨーグルトの風味とまろやかさが活きた本格的な味になります。


仕上げにヨーグルトを加えるのが原則です。


参考:ヨーグルトを仕上げに加えるコツと、漬け込みで使う際のポイントが管理栄養士監修で詳しく書かれています。


【ヨーグルト×カレー】仕上げや肉の下味で使うコツ|ハウス食品カレーハウス


チキンカレーにヨーグルトとトマト缶を使うと得られる栄養メリット

「カレーはカロリーが高い」というイメージを持っている主婦の方は多いでしょう。しかしトマト缶とヨーグルトを軸に作るチキンカレーは、市販のカレールウをたっぷり使う従来のものと比べると、かなりヘルシーな選択になります。


鶏むね肉は100gあたりたんぱく質21.3g・脂質5.9g・エネルギー133kcalと、鶏もも肉(190kcal・脂質14.2g)より大幅に低脂質です。卵Lサイズ1個のたんぱく質が約7gであることを考えると、鶏むね肉100gだけで卵3個分のたんぱく質が取れる計算になります。


トマト缶にはリコピンというカロテノイドが豊富で、生のトマトよりも加熱加工された缶詰の方が吸収率が高まります。研究では吸収率が生の2〜3倍になるとも報告されており、カレーとして煮込むことはリコピンを効率よく摂取する理にかなった調理法です。リコピンには抗酸化作用があり、美肌効果や生活習慣病予防が期待されています。


ヨーグルトの乳酸菌は腸内環境を整え、免疫機能のサポートに役立ちます。腸活が注目されている昨今、カレーを食べながら腸活もできるのは嬉しいですね。


意外なのがカロリーです。ヨーグルトとトマト缶を使ったチキンカレーのカロリーは、ご飯なしで1人前あたり210kcal前後に抑えることも可能です。ダイエット指導の場でも「高たんぱく・低脂質でカレーの満足感が得られる」として注目されています。


ただし、カレー粉やルウに含まれる塩分には注意が必要です。塩分を抑えたいときは、カレー粉を主体にしてルウを減らし、旨みをトマト缶と玉ねぎのあめ色炒めで補う方法が有効です。結論はバランスが大切です。


チキンカレーをヨーグルトとトマト缶でアレンジする独自の活用法

基本レシピを覚えたあと、「毎週同じ味では飽きる」という声をよく耳にします。実はトマト缶とヨーグルトを組み合わせるだけで、ひとつのベースから3〜4パターンの全く異なるカレーを展開できます。


① 無水カレーバージョンとして使う方法があります。水を一切加えず、トマト缶の水分と野菜から出る水分だけで煮込む「無水カレー」は旨みが凝縮されます。鶏肉をヨーグルトに漬け込み、玉ねぎをあめ色に炒め、トマト缶を加えて蓋をして20〜25分弱火で煮込むだけで完成します。水を加えないため調味が決まりやすく、失敗しにくい点も主婦に人気の理由です。


キーマカレーバージョンへの展開もシンプルです。鶏肉を鶏ひき肉に変え、同様にトマト缶とヨーグルトで煮込むと、ひき肉の旨みが液体に溶け込んだ濃厚なキーマカレーになります。リュウジさんが提案した「無水ヨーグルトキーマカレー」は明治ブルガリアヨーグルトとトマト缶を組み合わせたレシピで、くらしる公式に掲載されるほど人気を集めています。


③ バターチキンカレーへのアレンジも手軽です。仕上げに無塩バターを20gほど加えてひと混ぜするだけで、一気にコクとまろやかさが増してバターチキンカレーに近い仕上がりになります。このとき、生クリームの代わりにヨーグルトを使うことでカロリーを抑えながらクリーミー感が出ます。


いずれのアレンジでも共通して「ヨーグルトの漬け込み」と「トマト缶の炒め」という2つの基本工程は変わりません。この2ステップが基本です。


複数のアレンジを覚える必要はなく、まず基本を一度作ってみることが一番の近道です。冷凍保存も可能で(冷凍で2〜3週間が目安)、週末にまとめて作り置きする主婦の方にも非常に相性の良いレシピです。材料さえそろえれば調理時間は30〜40分で完結するため、平日の夕食にも十分対応できます。


参考:水を加えずにトマト缶だけで作る無水カレーの旨みの仕組みと基本レシピを紹介しています。


旨み凝縮!トマト缶で作る無水カレー|macaroni






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