マトンカレーを食べると、貧血が改善されて体がポカポカになります。
マトンカレーとはどんな料理なのか、まず基本から整理しましょう。「マトン」とは生後2年以上の成熟した羊の肉のことで、生後12か月以下の仔羊である「ラム」とは区別されます。日本では羊肉全般を「ラム」とイメージしがちですが、マトンとラムはまったく別物です。
マトンカレーの味を一言で表すと、「深みのある濃厚な旨味と、スパイスが折り重なった複雑な香り」です。チキンカレーがあっさりとした淡白な旨味を持つのに対し、マトンカレーはコクと旨味のレイヤーが何層にも重なっています。肉自体の脂がしっかりのっているため、噛むたびにジュワッとした旨味が口いっぱいに広がります。
つまり、「チキンカレーの羊肉版」とは似て非なるものです。
インドカレーの世界では、マトンカレーは最も格式が高い肉料理のひとつとされています。北インドのマトンカレーには、クミン・コリアンダー・カルダモン・クローブ・シナモンなどのスパイスが使われ、玉ねぎとトマトをベースにしたグレイビーが特徴です。これらのスパイスが、肉独特の香りを引き立てながら、複雑で奥深い味わいを生み出します。
| 比較項目 | チキンカレー | マトンカレー |
|---|---|---|
| 旨味の深さ | あっさり・淡白 | 濃厚・重層的 |
| 肉の香り | ほとんどない | 羊肉特有の風味あり |
| 食感 | 柔らかくジューシー | 締まった歯ごたえと弾力 |
| スパイスとの相性 | ○ 良い | ◎ 最高に相性が良い |
| 料理時間 | 20〜30分 | 1〜2時間(煮込み必要) |
マトン特有の「クセ」を心配される方も多いですが、スパイスが十分に使われているカレーでは、その独特の香りが旨味として昇華されます。これが基本です。むしろその風味がクセになり、「一度食べたら忘れられない」と感じる方が多いのも、マトンカレーならではの魅力といえます。
マトンカレーの味わいは、スパイスの組み合わせによって大きく変わります。インド本場のマトンカレーで使われるスパイスには、それぞれ明確な役割があります。
まず「ホールスパイス(丸のままのスパイス)」の役割が非常に重要です。油でホールスパイスを炒めることで香りの成分が油に溶け出し、カレー全体に深みが生まれます。代表的なものは以下の通りです。
次に「パウダースパイス」について説明します。ターメリック(鮮やかな黄色と土っぽい香り)、コリアンダー(レモンのような柑橘系の爽やかさ)、チリペッパー(辛味のコントロール)が三大パウダースパイスです。これらがマトンの旨味と融合することで、一口ごとに異なる味わいの変化を楽しめます。
これは使えそうです。
最後に仕上げに加える「ガラムマサラ」は、複数のスパイスをブレンドしたミックススパイスで、マトンカレーに最終的な複雑さと香りの深みを加えます。インドの家庭ではガラムマサラのレシピが家庭ごとに異なり、それぞれの「お母さんの味」が生まれるというのも興味深い点です。
スパイスと玉ねぎ・にんにく・しょうが、そしてトマトやヨーグルトが一体化することで、マトンカレー独自の濃厚なグレイビー(ソース)が完成します。このグレイビーがマトンにしっかり絡みつくことで、食べるたびに「また食べたい」と思わせる中毒性のある味が生まれるのです。
参考になるスパイスカレーの基本知識。
カレースパイスのおすすめ14選!本格カレーを作れるスパイス一覧 – にしきや公式コラム
マトンカレーの魅力は味だけではありません。実は女性の体に非常に役立つ栄養素が豊富に含まれています。知っていると得します。
まず注目したいのが「鉄分」の多さです。羊肉(ラム・マトン)の鉄分は、豚肉や鶏肉の2倍以上含まれているというデータがあります。100gあたり約2mgの鉄分が含まれており、月経のある女性に不足しがちな鉄分を効率よく補えます。しかも羊肉の鉄分は「ヘム鉄」と呼ばれる種類で、植物性の非ヘム鉄に比べて体への吸収率が格段に高いのが特徴です。貧血気味の方に、特におすすめの食材といえます。
次に「L-カルニチン」という成分があります。L-カルニチンはアミノ酸の一種で、体内の脂肪酸を細胞のミトコンドリアへ運搬し、エネルギーとして燃焼させる働きをします。羊肉に含まれるL-カルニチンの量は、豚肉の約9倍ともいわれており、脂肪燃焼をサポートしたい方にとって注目の成分です。カロリーを気にしながらも肉を楽しみたいという方には、むしろ積極的に選びたい食材です。
また、マトンカレーに使われるスパイスにも健康効果があります。ターメリックに含まれる「クルクミン」には抗酸化作用があることが研究で示されており、クミンには消化促進・食欲改善の作用があるとされています。カレーを食べるだけで、スパイスから得られるメリットも同時に取れるというのは、主婦にとって嬉しい一石二鳥の料理です。
ただし、マトンカレーには脂質も含まれています。1人前(ルー部分)は約358kcalと、チキンカレー(約286kcal)に比べてやや高カロリーです。L-カルニチンによる脂肪燃焼効果を得るためには、週に1〜2回程度の適度な摂取が理想的です。
参考情報(羊肉の栄養と健康効果)。
ラム肉の栄養と効能はダイエットにいい?~デメリットについても解説 – Health2Sync
マトンカレーを家庭で作る際に最もよく聞かれる悩みが、「羊肉の臭みをどうするか」という点です。これさえ解決すれば、家庭でも本格的な味が再現できます。
臭みの原因は主に「脂身」にあります。特に酸化した脂や、新鮮でない肉を使うと臭みが強くなります。つまり、新鮮なマトンを選ぶことが大前提です。購入したらなるべく当日か翌日に使い切るのが基本です。
家庭での臭み対策として最も効果的なのが「ヨーグルト漬け」です。マトン500gに対してプレーンヨーグルト大さじ3程度を揉み込み、30分〜1時間以上冷蔵庫で漬け込みます。ヨーグルトの乳酸が肉の繊維を柔らかくするとともに、臭みの原因となる成分を中和してくれます。柔らかく仕上がる効果もあるため、一石二鳥の方法です。
煮込み時間も重要です。マトンはラムより肉質が締まっているため、柔らかく仕上げるには最低でも1時間以上、理想は1時間半〜2時間の煮込みが必要です。圧力鍋を使えば、通常の3分の1ほどの時間(約30〜40分)で同様の柔らかさを実現できます。骨付きのマトンを使う場合は骨から旨味が溶け出し、さらに深みのある味になります。
玉ねぎについては、焦げ茶色になるまで炒める「バーン(バウニング)」が重要です。しっかり時間をかけて炒めた玉ねぎの甘みと旨味が、マトンカレーの味の土台を作ります。時短したい場合は、電子レンジで先に玉ねぎをしんなりさせてからフライパンで炒めると時間を大幅に短縮できます。
参考レシピ(ヨーグルト漬けで作るマトンカレー)。
ヨーグルトでまろやかマトンカレー 作り方・レシピ – クラシル
「作るのは難しそう」と感じる方も多いかもしれませんが、マトンカレーを手軽に楽しむ方法は実は複数あります。これは意外と知られていません。
まずレトルトカレーについてです。近年のスパイスカレーブームの影響で、スーパーやネット通販でも本格的なマトンカレーのレトルト商品が増えています。「印度カリー子監修のスパイシーマトンカレー」など、スパイスを本格的に使った商品も登場しており、レトルトとは思えない深みのある味を楽しめます。価格は1食400〜700円程度が多く、外食よりも手軽に試せます。
外食でマトンカレーを注文する際のポイントも知っておきたいところです。インド料理店やネパール料理店のメニューには、「マトンカレー」が定番として置かれていることが多いです。初めて食べる場合は、辛さを「マイルド」か「ミディアム」に設定するのがおすすめです。マトン本来の旨味は辛さに負けてしまうことがあるため、辛すぎない設定の方が肉の風味をしっかり楽しめます。
また、スパイスカレーに挑戦したいがどこから始めていいかわからないという方には、「印度カリー子」さんの著書やレシピが初心者向けに非常にわかりやすく整理されています。「スパイス3種類(ターメリック・クミン・コリアンダー)から始める」という方針で、特別な道具なしで家庭で本格的なカレーを作れるよう解説しています。
インドではマトンは「特別な日のご馳走」として扱われてきた歴史があります。日本でも、少し手間をかけて作ったマトンカレーは、家族の食卓を特別な時間にする力を持っています。スパイスの香りが部屋に漂い始めたとき、それだけで食卓が豊かになる感覚は、一度体験すれば手放せなくなるものです。
参考資料(ラム肉とマトンの違いと特徴)。
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