無塩トマトジュースを夜に飲むと、朝より吸収率が30%以上低くなります。
「トマトジュースが体にいい」と聞いて飲み始めた方は多いと思います。でも、実際に数字として何が変わるのか、きちんと知っておくと継続するモチベーションが上がります。
名古屋文理大学の研究では、食塩・ショ糖が無添加のトマトジュースを1日1本(200ml)、1年間毎日飲み続けた結果が報告されています。血圧が高めだった参加者94名のうち、収縮期血圧(上の血圧)が平均141から137へ約4mmHg低下、拡張期血圧(下の血圧)も約2mmHg低下しました。4mmHgという数字は地味に見えますが、これは「朝の塩分を1食分減らす」のと同等の効果といわれています。
血糖値についても、同研究でHbA1c(過去1〜2か月の血糖の平均を反映する値)の改善が報告されています。リコピンの抗酸化作用が、インスリンの働きを助けることが理由として挙げられています。つまり、無塩トマトジュースは血圧と血糖値の両方にアプローチできる飲み物です。
継続が条件です。
数日飲んで変化を感じるものではなく、6〜8週間以上続けることで効果が表れてきます。体内でリコピンやカリウムが少しずつ蓄積し、血管の状態が改善されることで初めて数値に反映されます。焦らず習慣として取り入れることが大切です。
コレステロールへの影響もあります。カゴメが機能性表示食品として届け出た「カゴメ トマトジュース 食塩無添加」には、リコピンとGABAの2成分が含まれています。リコピンには善玉コレステロール(HDL)を増やす機能、GABAには血圧が高めの方の血圧を下げる機能が報告されており、消費者庁に届け出されています。
参考:名古屋文理大学・カゴメ共同研究、および四谷内科・内視鏡クリニックによる解説は下記をご参照ください。
トマトジュースが血糖値を下げる理由や糖尿病予防に効果的な飲み方も解説|四谷内科・内視鏡クリニック
健康だけでなく、肌への効果も見逃せません。これは意外と知られていないポイントです。
リコピンはメラニンの生成を抑制する働きがあり、紫外線による肌ダメージを軽減することが報告されています。特に紫外線対策として注目されており、「食べる日焼け止め」と呼ばれることもあります。カゴメ株式会社のヒト試験では、トマトジュースを飲用することで日焼けにより暗くなった肌の色調の回復が促進される可能性が示されました。
美肌効果が期待できます。
リコピンの抗酸化作用は、ビタミンEの約10倍以上とも報告されています(試験管内での測定値)。細胞を酸化ストレスから守ることで、シミやシワといったエイジングサインの予防につながります。日々の紫外線対策に加えて、内側からのケアとして取り入れる価値があります。
ただし、飲み始めてすぐに「肌が明るくなった」とはなりません。リコピンは脂溶性の成分で体内に蓄積されていくため、効果を感じるまでには数週間〜数か月かかります。毎日コツコツ続けることが前提です。
また、リコピンの吸収率を上げるためには、油と一緒に摂ることが効果的です。オリーブオイルは特に相性がよく、トマトジュースを飲む際に少量のオリーブオイルを添えた料理と組み合わせると吸収効率がアップします。
参考:カゴメのトマトジュース飲用による肌への効果は下記に詳細があります。
トマトジュースの摂取で紫外線により暗くなった肌の色調回復が促進される可能性(カゴメ株式会社・研究資料PDF)
効果を得るためには、飲む「量」と「タイミング」が重要です。この2点を間違えると、せっかくの習慣が無駄になってしまうことがあります。
量の目安は1日200mlです。これはコップ1杯分に相当します。この量であれば、リコピンを約16〜30mg、カリウムを約500〜600mg摂取できます。研究で血圧・血糖値の改善が確認された量も、この200mlが基準となっています。「体にいいから」と500mlや1000mlを飲むのは逆効果で、カリウムや糖質の過剰摂取につながります。
飲むタイミングは朝が正解です。
カゴメ株式会社が行ったヒト試験で、朝・昼・夜の3つの時間帯を比較した結果、朝に飲んだときが最も血中リコピン濃度が高くなりました。夜の長い絶食後(睡眠中)に消化管の吸収能力が高まるため、朝一番に飲むことでリコピンが最も効率よく体に取り込まれます。
さらに血糖値が気になる方は、朝食の30分前に飲むのがおすすめです。食物繊維が先に消化管に入ることで、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。同じく、オリーブオイルなどの脂質を含む朝食と合わせて摂ると、リコピンの吸収率がさらに上がります。
これは使えそうです。
| 飲み方のポイント | 内容 |
|---|---|
| 飲む量 | 1日200ml(コップ1杯) |
| ベストタイミング | 朝・食事の30分前 |
| 吸収率アップ | オリーブオイルなど油と一緒に |
| 継続期間 | 最低6〜8週間 |
参考:リコピンを朝摂取する効果について、カゴメの研究詳細は下記をご参照ください。
朝にトマトジュースを飲むとリコピンが効率的に吸収されることをヒト試験で確認(カゴメ株式会社)
毎日飲むことで得られる恩恵は大きい一方、知らずに続けると健康を損なうリスクもあります。特に「無塩だから安心」と思っている方に気をつけてほしいポイントがあります。
最初に確認すべきは、腎臓の状態です。無塩トマトジュース200mlにはカリウムが約500〜600mg含まれています。これは1日のカリウム推奨摂取量の約15〜20%にあたります。健康な人には問題ありませんが、腎機能が低下している方がカリウムを過剰摂取すると、高カリウム血症(不整脈・心停止のリスク)を引き起こす恐れがあります。腎臓病や透析中の方は、医師への相談なしに飲み始めないことが大原則です。
厳しいところですね。
次に注意したいのが「有塩タイプを間違えて選ぶ」ことです。有塩タイプのトマトジュース1本(200ml)には、食塩が0.6〜0.8g程度含まれています。成人女性の1日の食塩目標量は6.5g未満(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」)であるため、毎食の食事と合わせると塩分オーバーになりやすく、血圧改善を目的に飲んでいるのに逆効果になる危険があります。
また、降圧剤や利尿剤などを服用中の方は、カリウム摂取量が薬の効き目に影響する場合があります。心配な方は、かかりつけ医に確認してから習慣化することをおすすめします。
胃が弱い方も注意が必要です。トマトの酸味は胃酸の分泌を促すため、逆流性食道炎や胃炎がある方には胃への負担になる場合があります。空腹時に一気に飲まず、食事と一緒にゆっくり摂るのが安全です。
参考:カリウムと腎臓病に関する注意点は、北海道医療センターの情報が参考になります。
スーパーに行くと「食塩無添加」「濃縮還元」「ストレート」「機能性表示食品」など、さまざまな表示が並んでいます。何を基準に選べばいいか迷う方は多いです。ここでは、健康効果を最大限に得るための選び方を整理します。
まず絶対に外せないのが「食塩無添加」の表示です。血圧・血糖値への効果が確認された研究はすべて食塩無添加のトマトジュースを使用したものです。有塩タイプを選んでしまうと、カリウムが余分な塩分を排出しようとしても、ジュース自体から塩分を追加摂取することになり、効果が打ち消されます。
食塩無添加が条件です。
次に見るべきはリコピン含有量です。研究で効果が確認されたリコピンの量は1日15mg以上とされています。200mlあたりに15〜30mg含まれていると表示されている商品を選びましょう。カゴメ「トマトジュース 食塩無添加」は機能性表示食品として消費者庁に届け出されており、リコピン・GABAの2成分が含まれる点で信頼性が高い商品の一つです。
「濃縮還元」と「ストレート」の違いも知っておくと便利です。
| 種類 | 特徴 | ポイント |
|---|---|---|
| 濃縮還元 | 一度水分を飛ばし再び加水して作る | 手軽・価格が安め。リコピン含有量はラベルで確認 |
| ストレート | トマトをそのまま絞る | 香りと風味が豊か。価格はやや高め |
どちらでも健康効果は期待できます。加熱・加工によってリコピンは体に吸収されやすい形に変わるため、濃縮還元でも十分です。大切なのは種類よりも「毎日続けられるか」です。飲み続けやすい味・価格帯の商品を選ぶのが実は一番重要です。
また、砂糖・果糖ぶどう糖液糖が入っている商品は避けることをおすすめします。果糖ぶどう糖液糖は血糖値を急上昇させやすく、健康目的で飲むなら本末転倒になります。原材料名の最初に「トマト」だけが書かれているシンプルな商品が理想的です。
参考:無塩トマトジュースの選び方や比較については下記も参考にしてください。
高血圧にトマトジュースは効果的?飲み方や選び方のポイントを医師が解説(熊本内科クリニック)