揚げないおからコロッケは、ヘルシーすぎて食べ過ぎると逆に太ります。
「コロッケにひき肉が入っていないと、物足りなくない?」と感じる方は多いはずです。でも実は、肉なしのおからコロッケには、肉入りにはない嬉しいメリットがたくさんあります。
おからは大豆を豆腐や豆乳に加工する際に生まれる副産物です。捨てられてしまうことも多かった食材ですが、近年は「宝の食材」として見直されています。生おから100g中には、たんぱく質が約6.1gと絹ごし豆腐(5.3g)を上回る量が含まれています。つまり、肉なしでもたんぱく質はきちんと補えるということです。
肉なしにする最大のメリットはコストダウンにあります。生おからはスーパーの豆腐コーナーで1パック(約200g)が50〜100円程度で買えることが多く、コロッケ1個あたりの食材費がぐっと抑えられます。ひき肉を使った場合と比べると、材料費がおよそ半分以下になることも珍しくありません。
また、肉を炒める手間がなくなるので、調理時間の短縮にもつながります。これは使えそうです。
さらに、肉を使わないことで脂質が大幅に抑えられます。合いびき肉100gあたりの脂質は約17gですが、おからに置き換えることでその分がほぼゼロになります。カロリーを気にしている方や、家族に小さな子どもがいて油脂の多い食事を控えたい方にも向いています。
玉ねぎや枝豆、コーン、かぼちゃなどの野菜を加えることで栄養バランスがさらに整い、色味も鮮やかになります。子どもも食べやすい優しい味わいになるのが、肉なしレシピの特徴です。
揚げないコロッケの最大の課題は「衣がサクサクにならない」という点です。でも、ちょっとした工夫でこの問題はほぼ解決できます。
最も効果的な方法は、「パン粉を先にレンチンしてからまぶす」テクニックです。耐熱容器にパン粉と少量のオイル(大さじ1程度)を入れて電子レンジ600Wで約2分加熱すると、パン粉がきつね色になってカリッとします。このパン粉をコロッケにまぶしてからオーブンやトースターで焼くと、揚げたような食感が再現できます。パン粉が先にカリカリになっている、というのがポイントです。
オーブンで焼く場合は230度に予熱し、10〜15分が目安です。トースターの場合は、アルミホイルを敷いた天板に並べて10分ほど焼きます。焼いた場合と揚げた場合を比べると、吸収する油の量が1/7程度に抑えられるという試算もあります。具体的には、揚げると約21g(189kcal)分の油を吸収しますが、焼くだけなら約3g(27kcal)程度です。
もう一つ重要なポイントが、タネの水分管理です。生おからには水分が多く含まれているため、そのまま成形しようとすると形が崩れやすくなります。電子レンジで1〜2分加熱して水分を飛ばしてから使うと、まとまりやすく、焼いたときにも崩れにくくなります。水分が多いと蒸気が発生して衣が剥がれる原因にもなるので、この一手間が仕上がりを大きく左右します。
バッター液(小麦粉+水を1:1.2程度で混ぜたもの)を活用するのもおすすめです。卵の代わりに使えるので、卵アレルギーの方にも対応でき、衣がしっかり密着してパン粉がはがれにくくなります。
| 調理法 | 油の使用量 | カロリー(目安) |
|---|---|---|
| 揚げる | 約21g(189kcal相当) | 高め |
| オーブン・トースターで焼く | 約3g(27kcal相当) | 1/7程度に抑制 |
| フライパンで両面焼き | 大さじ1(約12g) | 中間 |
水分管理とパン粉の下処理が基本です。
揚げないコロッケで油を1/7に抑える方法の解説記事(note)
材料が揃ったら、実際に作っていきましょう。今回紹介するのは、じゃがいも不要・肉なし・揚げない、三拍子そろったシンプルなレシピです。
作り方:
チーズが入るとコクが増してボリューム感も出ます。コーンの代わりに枝豆や刻んだキャベツを入れても美味しく仕上がります。かぼちゃを使う場合は、かぼちゃ250gをレンジで加熱してマッシュし、生おから100gを混ぜると甘みのあるやさしい風味になります。
冷めても形が崩れにくいのもおからコロッケの特徴です。これはお弁当向きですね。焼き上がったあと、粗熱を取ってからラップに1個ずつ包んで冷凍しておけば、1か月程度保存できます。朝は電子レンジで1分加熱し、そのあとトースターで1〜2分焼くとサクサク感が戻ります。
肉なし&揚げない!かぼちゃのおからコロッケのレシピ(macaroni)
おからが「腸活食材」として注目されている理由は、その食物繊維の量にあります。生おから100gには食物繊維が約11.5g含まれており、これはゴボウ(100gあたり約5.7g)のおよそ2倍です。日経Goodayの報告によれば、30代女性の食物繊維の平均摂取量は1日11.8gと目標値(18g)を大幅に下回っており、おからはその不足を補うのに非常に有効な食材です。
腸内で水分を吸収して膨らむ不溶性食物繊維が豊富なため、便のかさ増しと排便促進に直接働きかけます。キッコーマンの研究では、大さじ4杯(約16g)のおからパウダーを1週間摂取したグループで便通の改善が確認されています。おからコロッケを週3回食べるだけでも、腸への良い影響が期待できます。
また、おからの糖質は100gあたりわずか約3gと非常に低く、血糖値の急上昇を抑えたい方にも向いています。糖質制限中でもほぼじゃがいもを使わないおからコロッケなら1個あたりの糖質を10g前後に抑えることができ、通常のポテトコロッケ(1個で糖質約15〜20g)と比べてかなり低糖質です。
さらにおからには、大豆由来のたんぱく質・カルシウム・イソフラボンも含まれています。肉を使わないレシピでも、これだけの栄養素を一度に摂れるのはコスパ抜群と言えます。
ただし、食物繊維の過剰摂取は逆に腸の負担になることもあります。1日に食べる量は生おからで25〜35g程度(コロッケ2〜3個分のタネに相当)を目安にするのが適切です。一度にたくさん食べるよりも、継続的に取り入れることが大切です。
おからコロッケを初めて作ると「タネがまとまらない」「焼いたら衣が剥がれた」「中がパサパサ」などの失敗に直面することがあります。これらはすべて、水分量の調整と下処理を丁寧に行うことで防げます。
タネがまとまらない場合は、マヨネーズの量を増やすか、片栗粉を小さじ1〜2加えるのが効果的です。マヨネーズは油分と酸味がおからの臭みを消す役割も持っているので、一石二鳥の存在です。チーズを加えると、加熱で溶けてタネをまとめる接着剤にもなります。
衣が剥がれる原因のほとんどは、バッター液が薄すぎることか、タネが冷えていないことです。成形したタネを15分ほど冷蔵庫で休ませると、形が崩れにくくなります。冷蔵庫で休ませるのが条件です。
ここで一つ、あまり知られていない独自アレンジを紹介します。それは「おからパウダー×さつまいも」の組み合わせです。じゃがいもの代わりにレンジで加熱してマッシュしたさつまいも(中1本・約200g)を使うと、自然な甘みが加わりホクホク感が増します。おからパウダーを大さじ3〜4加えると水分を吸ってまとまりやすくなり、じゃがいもを茹でる手間もなくなります。さつまいもにはカリウムや食物繊維も豊富なので、栄養面でもより充実したコロッケになります。
また、タネにカレー粉(小さじ1/2)やウスターソース(小さじ1)を加えると、子ども受けするスパイシーな風味になります。隠し味にコンソメ顆粒を加えると旨みが引き立ちます。スパイスの組み合わせは自由自在です。
おからコロッケは冷凍保存にも向いています。衣をつけた状態(焼く前)で1個ずつラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。1か月程度保存でき、食べたい分だけ取り出して冷蔵庫で自然解凍またはそのままトースターで焼けます。週末にまとめて作り置きしておくと、平日の夕食や翌朝のお弁当作りがグッと楽になります。