付け合わせのパセリを残すと、ビタミンCをまるごと捨てています。
パセリというと「肉料理の隅に添えてある緑のかたまり」というイメージが根強くあります。多くの方が食べずに残してしまっていますが、実はこの行動、健康面でかなり損をしています。
パセリ100gあたりに含まれるビタミンCは約120mgです。一般的に「ビタミンCといえばレモン」と思われがちですが、レモン果汁のビタミンC含有量は100gあたり約50mgにとどまります。つまり、パセリはレモン果汁の約2倍以上ものビタミンCを含んでいるのです。意外ですね。
ただし、ここで注意が必要です。ビタミンCは水に溶け出しやすく、熱にも弱い性質を持っています。加熱調理をするとビタミンCは約50%前後に減少するという研究データもあります(味の素・未来食探究レポートより)。つまり、生のまま食べることが最も効率よく栄養を摂れるということですね。
付け合わせのパセリをそのままパクッと食べるのが一番です。
それ以外にも、パセリには注目すべき栄養素が豊富に含まれています。
- β-カロテン:100gあたり7,400µg含有。活性酸素から体を守り、免疫力を高める効果があります。油と一緒に摂ると吸収率がアップします。
- ビタミンK:100gあたり850µg含有。骨の形成を促進し、丈夫な骨をつくるために必要な栄養素です。
- 葉酸:100gあたり220µg含有。赤血球の産生をサポートし、特に妊娠中の方に積極的に摂ってほしい栄養素です。
- 鉄・カリウム・カルシウム:貧血対策やむくみ予防にも役立ちます。
- アピオール:パセリ特有の爽やかな香り成分で、消化促進の働きがあるとされています。
栄養バランスが整っているということです。
ただし、アピオールは大量に摂取しすぎると内臓に負担がかかることもあります。1日の適量の目安は10〜20g程度(小さな枝2〜3本分)とされています。また、妊娠中・授乳中の方は子宮への刺激が強い成分でもあるため、少量にとどめるか、かかりつけ医に相談するのが安心です。
参考:管理栄養士によるパセリの栄養解説(macaroni)
実はすごい「パセリ」の栄養!一日の適量とおすすめの食べ方【管理栄養士解説】 – macaroni
「パセリを束で買ったけれど、使い切れない」という悩みは非常によく聞かれます。実はパセリは正しい使い方を知れば、メイン食材として使える優秀な野菜です。
まず試してほしいのが「無限パセリ」です。これは調理時間わずか5分で完成する超時短レシピです。
| 材料(2人分) | 分量 |
|---|---|
| パセリの葉 | 1束分(約30g) |
| ツナ缶(水煮) | 1缶(70g) |
| マヨネーズ | 大さじ1 |
| ごま油 | 小さじ1 |
| しょうゆ | 小さじ1/2 |
| 塩こしょう | 適量 |
作り方はとてもシンプルです。パセリの葉を小房に分け、汁気を切ったツナ缶と全ての調味料を加えてあえるだけです。ツナのうまみとごま油の香ばしさがパセリのほろ苦さとよく合います。箸が止まらなくなる副菜で、1束丸ごと使いきれるので大量消費にも最適です。
次に覚えておきたいのが「パセリソース」です。フードプロセッサーさえあれば、5分で作れます。
| 材料(作りやすい量) | 分量 |
|---|---|
| パセリの葉 | 約40〜50g |
| にんにく | 1かけ |
| くるみ(ロースト) | 20g |
| 粉チーズ | 大さじ2 |
| オリーブオイル | 大さじ3〜4 |
| 塩・こしょう | 適量 |
材料をフードプロセッサーに入れてなめらかになるまで攪拌するだけです。ジェノベーゼソースのパセリ版で、パスタに和えたり、トーストに塗ったり、焼き肉や焼き魚にかけたりと使い道が広い点が魅力です。冷蔵庫で3〜4日保存できます。これは使えそうです。
また、もう一つ忘れてほしくないのが「パセリトースト」です。パセリの葉を細かく刻み、ツナ缶・マヨネーズ・ごま油と混ぜて食パンに塗り、トースターで焼くだけです。朝食に一工夫できる一品で、子どもにも食べやすい味です。
パセリが余ったら冷蔵庫で眠らせるのではなく、まずこの3つのレシピを試してみてください。
参考:野菜ソムリエプロによるパセリ大量消費レシピ(ニチレイフーズ)
【パセリの簡単レシピ】余ったパセリを主役にした大量消費レシピ – ニチレイフーズ
「生で食べる」以外にも、パセリは加熱調理にも活躍します。加熱によってビタミンCは減少しますが、β-カロテンは油と一緒に加熱することで吸収率がアップするというメリットがあります。加熱か生かは、何を重視するかで選べばOKです。
加熱調理での代表的な活用法をいくつか紹介します。
🍳 衣に混ぜて揚げ物に使う
パン粉にみじん切りにしたパセリを混ぜ、揚げ衣として使います。鶏むね肉や鮭、白身魚のフライに使うと、衣が鮮やかな緑色になり、見た目も華やかになります。レモンを添えると爽やかさが増します。「鮭のパセリチーズフライ」は子どもにも人気の一品です。
🥚 卵料理に刻んで加える
卵液にみじん切りのパセリを混ぜると、オムライスや卵焼き、ピカタの彩りと風味が一気にアップします。卵とパセリの相性は非常によく、洋食っぽい仕上がりになります。1食分の目安は葉を約10〜15g(枝2本ほど)を刻んで加えると風味が際立ちます。
🍲 スープに丸ごと投入する
パセリを粗く刻み、にんにく・オリーブオイルで炒めてからスープに加えると、香り豊かな一品になります。ソーセージや卵を加えた「パセリとソーセージのかき玉スープ」は、コンソメベースで作れる10分以内の時短レシピです。パセリが主役のスープとして成立します。
🐟 肉・魚のくさみ消しに茎ごと使う
実は、パセリの茎は葉よりも香りが強い部分です。鶏肉や魚を煮る際に茎をそのまま投入すると、くさみを自然に消してくれます。茎は食べにくいため、煮たあとに取り出せばOKです。フレンチ料理でいう「ブーケガルニ」の要領で使うと便利です。
β-カロテンは油と一緒に摂ることが条件です。
参考:パセリの栄養と保存法の解説(カゴメ VEGEDAY)
[パセリの栄養]彩りだけではもったいない!?栄養と簡単レシピ – カゴメ VEGEDAY
「買ったパセリが数日で黒くなってしまった」という声は多いです。実は、パセリは保存方法を少し変えるだけで、冷蔵で約2週間、冷凍で約1カ月も鮮度をキープできます。
まず冷蔵保存の基本です。
💧 水差し保存(最もおすすめ)
花を飾るときと同じ要領で、水を入れたコップや小瓶にパセリの束ごとさし、ポリ袋をかぶせて輪ゴムで止めます。そのまま野菜室に入れておけば、葉が乾燥せずに約2週間持ちます。これが基本です。
📦 袋に入れて保存
水差しが面倒な場合は、ビニール袋に入れて野菜室に入れるだけでも数日は鮮度を保てます。乾燥が大敵なので、袋の口はできる限り閉じておくのがポイントです。
次に冷凍保存について説明します。
❄️ 冷凍保存の手順
1. パセリを水洗いし、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る
2. 葉と茎に分ける(葉は小房ごと、茎はラップに包む)
3. 冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかり抜いて密閉する
4. 冷凍庫へ入れるだけ(保存期間の目安:約1カ月)
冷凍したパセリは解凍不要です。凍ったまま料理に加えられます。冷凍パセリは手で袋の上からもむだけで、みじん切り状になります。包丁で刻む手間が省けるのは便利ですね。
🔆 乾燥パセリ(ドライパセリ)の手作り方法
手作りの乾燥パセリはとても簡単に作れます。
1. パセリの葉を洗い、キッチンペーパーで水気を取る
2. 耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、葉を広げてのせる
3. 600Wの電子レンジで3分ほど加熱する(量が多い場合は7〜8分)
4. 粗熱を取り、手でもんで細かくする
5. 密閉容器や瓶に入れて保存する(高温多湿を避ければ約1カ月保存可能)
手作り乾燥パセリは、市販品と違って着色料・添加物なしで作れます。パスタ、サラダ、スープ、オムレツなど、どんな料理にも気軽に振りかけられる万能調味料になります。変色を防ぎたい場合は、密閉容器ごと冷凍保存がおすすめです。
参考:カゴメが解説する冷蔵・冷凍・乾燥保存の全方法
[パセリ保存]冷蔵2週間、冷凍1カ月!ドライパセリの作り方も – カゴメ VEGEDAY
ほとんどの料理レシピでは「葉の部分を使い、茎は捨ててください」と書かれています。しかし実際には、パセリの茎は葉よりも香り成分が強く凝縮されており、料理の風味を底上げする実力を持っています。茎を捨てているのはもったいないです。
🌿 茎の活用法① スープのだしに使う(最もかんたん)
茎を洗って冷凍用保存袋に入れておき、スープや煮物を作るときに凍ったまま鍋に投入します。仕上げる前に茎を取り出せばOKで、出汁として風味が溶け出します。コンソメと合わせることで、洋風の煮込み料理の深みが増します。茎の冷凍保存期間の目安は約1カ月です。
🥩 茎の活用法② 肉・魚の下処理に使う
鶏肉や豚肉をゆでるとき、水にパセリの茎を数本加えてから火にかけると、肉の臭みが自然にやわらぎます。ゆで卵を作る際にも同様の効果があります。市販のローリエやセロリの代わりに使えるので、ハーブが手元にないときの代替としても有効です。
🌿 茎の活用法③ ブーケガルニとして束ねる
フランス料理でよく使われる「ブーケガルニ」は、ハーブを束ねてスープや煮込みに加える香り付けの手法です。パセリの茎数本を束ねてタコ糸で結び、煮込みに加えるだけで、家庭料理がぐっとプロっぽい風味になります。タイムやローリエと一緒に使うとさらに本格的です。
🥗 茎の活用法④ みじん切りにしてドレッシングに混ぜる
細い茎の部分はみじん切りにしてドレッシングに入れると、食感のアクセントと香りが加わります。コールスローやポテトサラダにも馴染みやすいです。葉ほど苦みも強くないので、料理に使いやすいです。
茎を捨てずに使うと節約にもなります。 1束のパセリを茎まで全部使い切れれば、食材のコスパが格段に上がります。1束あたり平均150〜200円のパセリを無駄なく使い切ることができます。月に数束買う家庭であれば、積み重なると数百円の節約になります。地味ですが確実な節約術です。
| 茎の活用法 | 向いている料理 | 難しさ |
|---|---|---|
| スープのだし | コンソメスープ・煮込み | ⭐(簡単) |
| 肉・魚の下処理 | ゆで鶏・ポトフ・魚の煮付け | ⭐(簡単) |
| ブーケガルニ | 洋風煮込み・カレー | ⭐⭐(普通) |
| みじん切りでサラダに | コールスロー・ポテトサラダ | ⭐(簡単) |
つまり、茎まで使って一石二鳥です。
参考:野菜ソムリエプロが解説するパセリの茎の活用法(ニチレイフーズ)
パセリの茎の活用法:肉や魚のくさみ消しに – ニチレイフーズ