普通のグラタンと同じ感覚で作ると、仕上がりが水っぽくなって損します。
グラタンのソースを豆腐で作るとき、真っ先に迷うのが「絹ごしか木綿か」という問題です。スーパーで両方を前にして、なんとなく安い方を手に取っていませんか。
結論から言うと、クリームソースには絹ごし豆腐が向いています。絹ごし豆腐はなめらかさが特徴で、つぶしたときにとろりとしたソース状になりやすいです。木綿豆腐と比べて旨味成分が強く出るというデータもあり(クックパッド「木綿豆腐と絹豆腐の味覚センサー比較」より)、グラタンソースとして混ぜたとき、ミルキーなコクが際立ちます。
一方、木綿豆腐は食感がしっかりしており、ソースよりも具材として使う場合に適しています。焼いても崩れにくいので、グラタンの具材として角切りにして入れるなら木綿がおすすめです。
つまり、ソース用には絹ごし・具材用には木綿、と使い分けるのが基本です。
同じ豆腐でも、1丁あたりの価格差は数十円程度ですが、仕上がりの食感には大きな差が出ます。「どちらでも同じ」と思って選んでいたなら、一度絹ごしで試してみる価値があります。
| 種類 | 特徴 | グラタンでの役割 |
|---|---|---|
| 絹ごし豆腐 | なめらか・旨味強め | クリームソースに最適 |
| 木綿豆腐 | 食感しっかり・崩れにくい | 具材として入れるのに最適 |
豆腐グラタンが「水っぽくなった」「味がぼやけた」という声は、ほとんどが水切り不足によるものです。豆腐には木綿で約85%、絹ごしで約90%近くが水分で構成されており、そのまま使えばソースが大幅にゆるくなります。
水切り方法には大きく3つのアプローチがあります。
「水切り不要」と書かれたレシピも多く、片栗粉小さじ1を加えることで豆腐の水分が出にくくなり、焼いてもとろとろ感が保てます。これは使えそうです。
注意したいのは、水切りが不十分なまま耐熱容器に入れて時間を置いてしまうケースです。水分が底にたまり、チーズが溶けた後もべちゃっとした食感になります。焼く直前に作るか、水切りをしっかりすることが条件です。
電子レンジでの水切りは、加熱後に出た水分をキッチンペーパーで拭き取るだけでOK。追加の器具も時間も必要なく、料理の合間にできます。
豆腐の水切り方法6選を比較!簡単で時短な水切りのコツ|キッコーマン
グラタンを食べたいけれど、カロリーが気になって手が出せない、という方にとって豆腐クリームソースは実際のところ、どのくらいお得なのでしょうか。
一般的なホワイトソース(バター・小麦粉・牛乳で作るもの)は100gあたり約137kcalです。対して、豆腐クリームソース(絹ごし豆腐ベース)は100gあたり約79kcalと、半分近くまで抑えられます。あるブログでは「なんと半分以下のカロリーに抑えられる」と具体的に紹介されており、グラタン1人分で換算するとおよそ381kcal前後に収まります(オレンジページ掲載レシピより)。
一般的なマカロニグラタン1人前が約449kcalとされているので、置き換えるだけで1食あたり約68kcalの削減になります。これを週3回作れば、1週間で204kcal、1か月では800kcal以上の差になります。コンビニのおにぎり約3個分に相当するカロリーです。
カロリーが下がるだけでなく、豆腐由来のたんぱく質も確保できます。絹ごし豆腐100gあたり約5.3g、木綿豆腐では約7.0gのたんぱく質が含まれており、ダイエット中でも筋肉を維持しやすい点が健康面でのメリットです。
つまり、豆腐クリームソースは「カロリー控えめでたんぱく質が摂れる」ということですね。
豆腐クリームソースだけで作ると「なんとなく薄い」「コクが足りない」と感じることがあります。厳しいところですね。そのときに一番効果的な隠し味が「味噌」です。
味噌がコクをプラスする理由は、発酵食品特有のグルタミン酸にあります。グルタミン酸は昆布出汁の旨味成分と同じもので、豆腐が持つあっさりした風味に深みをプラスします。また、チーズも発酵食品であるため、味噌×チーズの組み合わせは旨味の相乗効果が生まれます。
加える量の目安は、豆腐1丁(300g)に対して味噌大さじ1程度です。入れすぎると塩分が強くなりすぎるため、小さじ1から試して調整するのがコツです。
さらに、味噌には塩味・旨味・甘味が一度に含まれているため、コンソメや塩だけで調味するよりも複雑な味わいが出やすいです。同じ豆腐クリームでも、味噌を加えた場合は「本当にホワイトソース不使用?」と驚かれることがあります。
市販の合わせ味噌でも十分ですが、白味噌を使うと甘みとマイルドさが加わり、洋風グラタンとの相性がさらによくなります。白味噌は小さなパックで100円台から販売されており、試しやすいです。
グラタンと聞くと「チキンとマカロニ」が定番ですが、豆腐クリームソースとの組み合わせを変えるだけで、季節の安い野菜を使いながらバリエーション豊かに楽しめます。ここが節約家庭には大きなメリットです。
豆腐クリームソースとの相性が特によい具材は以下の通りです。
ホワイトソース缶(約150〜200円)を毎回買う代わりに、豆腐(100円程度)でソースを作れば、1回のグラタンで50〜100円の節約になります。月に4回作れば200〜400円、1年間続けると2,400〜4,800円の差になります。
また、豆腐クリームソースはグラタンだけでなく、パスタソースやドリアのソースにも転用できます。1つのソースで複数のメニューに展開できる点も、食費削減に役立ちます。
豆腐クリームソースを余った場合、冷凍保存はおすすめできません。豆腐は冷凍すると組織が壊れて解凍後に水っぽくなり、分離することがあります。冷蔵で2〜3日以内に使い切ることが条件です。ソースは作り置きせず、使う分だけ毎回作るほうが品質と安全性の面で確実です。
豆腐クリームグラタンの栄養情報(管理栄養士監修)|恵佑会札幌病院