乾燥ブルーベリーを毎日25粒以上食べると、血糖値が急上昇して逆効果になります。
乾燥ブルーベリーが「目にいい」と言われる理由は、アントシアニンという青紫色の色素にあります。このアントシアニンは、網膜にある「ロドプシン」という視物質の再合成を促進する働きを持っています。ロドプシンは暗い場所や細かい文字を見るときに消費される物質で、加齢やスマートフォンの長時間使用によって再合成が追いつかなくなると、目のかすみや疲れとして症状が現れます。
乾燥ブルーベリー100gあたりのアントシアニン含有量は、生の状態の約3〜4倍に凝縮されています。これはブルーベリーを乾燥させることで水分が飛び、成分が凝縮されるためです。生のブルーベリーを同量食べるよりも、少ない量でアントシアニンを効率よく摂取できる点が乾燥タイプの強みです。
ただし、乾燥によって熱や光に弱いアントシアニンが一部失われることも事実です。加熱乾燥よりも低温や凍結乾燥(フリーズドライ)で作られた製品のほうが、アントシアニンの残存率が高いとされています。購入時は「フリーズドライ」「低温乾燥」の表示を確認するのが賢い選び方です。
アントシアニンが目に届くまでの時間は、摂取後およそ30分〜1時間とされています。スマートフォンやパソコン作業が多い主婦の方は、作業前のおやつとして食べるタイミングが効果的です。これは使えそうです。
なお、アントシアニンの効果は継続摂取で累積するものではなく、体内での半減期が比較的短いため、毎日コンスタントに摂ることが基本です。
乾燥ブルーベリーは腸活食材としても注目されています。生のブルーベリー100gに含まれる食物繊維は約3.3gですが、乾燥ブルーベリー100gでは約5.6gと、約1.7倍の食物繊維を摂ることができます。成人女性の1日の食物繊維目標摂取量(18g以上)に対して、乾燥ブルーベリー30gを食べると約1.7gを補える計算になります。
食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と溶けない「不溶性食物繊維」の2種類があります。ブルーベリーにはそのどちらも含まれており、水溶性はゲル状になって腸内の善玉菌のエサになり、不溶性は便のかさを増やして排便を促します。つまり両方の働きで腸を整えるということですね。
さらに、ブルーベリーに含まれるポリフェノールは腸内フローラ(腸内細菌叢)に直接働きかける可能性が研究されています。2020年にアメリカの『Journal of Nutritional Biochemistry』に掲載された研究では、ブルーベリーのポリフェノールが善玉菌の一種であるビフィズス菌を増加させる傾向が報告されています。
腸内環境が整うと、便秘の改善だけでなく免疫機能の向上や肌荒れの軽減にもつながります。これは腸と皮膚が密接に関係している「腸皮膚軸」という考え方に基づいています。肌荒れに悩む主婦の方にとっても、腸活の観点から乾燥ブルーベリーを取り入れる価値は十分にあります。
ただし、一度に大量に食べると消化管への負担が増して腹痛や下痢の原因になることもあります。腸活目的なら1日20〜30g(大さじ2杯程度)を目安にするのが原則です。
乾燥ブルーベリーが持つ抗酸化力の高さは、ORAC値(活性酸素吸収能力の指標)で数値化されています。乾燥ブルーベリーのORAC値は100gあたり約4,669μmolTEと、生のブルーベリー(約9,621μmol)に比べると低下しますが、食べる量あたりで比較すると日常的に摂取しやすいおやつとして優秀な部類に入ります。
活性酸素は体内で細胞を酸化させ、シミ・シワ・たるみの原因になります。乾燥ブルーベリーに含まれるアントシアニンやビタミンCは、この活性酸素を中和する「抗酸化物質」として機能します。いいことですね。
ビタミンCはコラーゲンの合成にも必要な栄養素です。乾燥ブルーベリー30gには生換算で約4〜5mgのビタミンCが含まれており、単体では大きな量ではありませんが、ほかの食品と組み合わせることで美容効果を高められます。たとえば、ヨーグルトやスムージーに乾燥ブルーベリーを加えると、乳酸菌・ビタミンC・アントシアニンを同時に摂取できるため、腸から肌を整える一石二鳥のメニューになります。
また、乾燥ブルーベリーには「レスベラトロール」という成分も微量ながら含まれています。レスベラトロールは「長寿遺伝子」とも呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化させるとして注目を集めており、老化防止の観点から研究が進んでいます。
美容目的で継続するなら、毎日のおやつをスナック菓子から乾燥ブルーベリーに置き換えるのが最も続けやすい方法です。カロリーも乾燥ブルーベリー30g(約102kcal)は、ポテトチップス30g(約167kcal)より約65kcal低く、置き換えによる間接的なダイエット効果も期待できます。
農研機構:ブルーベリーのアントシアニンと健康機能に関する研究報告(PDF)
乾燥ブルーベリーは健康食品というイメージが強い分、「たくさん食べても大丈夫」と思いがちです。しかし、乾燥ブルーベリー100gあたりの糖質は約68gと、生のブルーベリー100g(約9g)と比べて約7.5倍以上に跳ね上がります。これが冒頭の「1日25粒以上は逆効果」につながる理由です。
25粒はおよそ30〜35gに相当し、糖質に換算すると約20〜24g。これは食パン1枚(約26g)に匹敵する糖質量です。健康のためにと思って食べ過ぎると、血糖値を急上昇させてしまいます。意外ですね。
一方で、ブルーベリーにはインスリン感受性を高める可能性があるとする研究もあります。アメリカのルイジアナ州立大学が行った研究では、1日2回ブルーベリースムージーを飲んだグループでインスリン感受性が改善したという結果が報告されています。ただしこれは「適量摂取」が前提であり、食べ過ぎによる糖質過多とは話が別です。
適量内であれば、乾燥ブルーベリーのGI値(血糖値の上がりやすさを示す指標)は約53とされており、白米(GI値84)や食パン(GI値91)に比べて低めです。GI値が低い食品は血糖値の上昇が緩やかになるため、同じ糖質量でも体への負担が軽くなります。
血糖値が気になる方の1日の推奨量は15〜20g(指でひとつかみ程度)が目安です。食べるタイミングとしては、空腹時ではなく食後のデザートや、食事の一部として食べるほうが血糖値の急上昇を抑えられます。
厚生労働省 e-ヘルスネット:食品と血糖値・GI値に関する情報
乾燥ブルーベリーの1日の適量は、健康維持を目的とする場合は20〜30g(大さじ約2杯)が現実的な目安です。これはアントシアニンとして約40〜60mgを摂取できる量に相当し、眼精疲労の軽減を研究した試験でも同程度の量が用いられています。
食べ方のバリエーションとしては、以下のような取り入れ方がおすすめです。
購入時のポイントも押さえておきましょう。市販の乾燥ブルーベリーには「砂糖・植物油脂コーティング」が施された製品が多くあります。これらは保存性や食感を高めるための加工ですが、糖質やカロリーがさらに増加するため、原材料表示が「ブルーベリーのみ」のものを選ぶのが条件です。
無添加の乾燥ブルーベリーはスーパーでも手に入りますが、有機認証(オーガニック)のものを選ぶとなると価格が上がります。コストを抑えたい場合は、業務用スーパーや通販の大容量タイプが100gあたりの単価を下げやすい選択肢になります。
継続して摂取することで効果が出やすい食材です。毎日少量を習慣にすることが原則です。「今日から始める」という行動のハードルを下げるためにも、まずは朝食のヨーグルトにひとつかみ加えるだけのシンプルな習慣から試してみてください。
消費者庁:機能性表示食品の届出情報検索(ブルーベリー関連製品の確認に活用できます)