毎日料理しているのに、白砂糖を使うとヴィーガンNGになるって知っていましたか?
ヴィーガンとは「完全菜食主義」のこと。肉や魚はもちろん、卵・乳製品・はちみつまで、動物由来のものをすべて口にしない食生活です。ベジタリアンと混同されがちですが、ベジタリアンは乳製品や卵を食べる場合があります。ヴィーガンはその一段上のレベルで、動物性食品を一切排除します。
まず「ヴィーガンが食べないもの」を把握しておくと、食材選びがスムーズになります。
| カテゴリ | NG食材の例 |
|---|---|
| 肉類 | 豚・牛・鶏・加工肉(ソーセージ・ハムなど) |
| 魚介類 | 魚全般・貝類・甲殻類・魚卵・かつお節・ちくわ・かまぼこ |
| 卵 | 鶏卵・うずら卵・カスタードクリームなど卵含む加工品 |
| 乳製品 | 牛乳・バター・チーズ・ヨーグルト・生クリーム |
| その他 | はちみつ・白砂糖(骨炭精製のもの) |
ここで要注意なのが「白砂糖」です。原材料は植物性(サトウキビ)ですが、精製工程で牛や豚の骨を炭にした「骨炭(こつたん)」をフィルターとして使う場合があります。そのため、厳密なヴィーガンは白砂糖を避けます。「植物性食品なら安心」という認識は間違いです。つまり、成分表だけでなく製造工程まで確認する必要があります。
また、市販の顆粒だしやコンソメにはカツオや肉エキスが入っていることが多いです。「野菜しか入っていないスープ」でも、だしの素を使った時点でヴィーガン対応外になるケースがあります。料理する側も知っておくと、大切なゲストをもてなす際に困らずに済みます。
主婦の目線でいえば、「家族にヴィーガンの人がいる」「ヴィーガン食を試してみたい」という場合に、この境界線を押さえておくことで食材の無駄遣いや買い直しを防げます。これが基本です。
参考:ヴィーガンが食べられるもの・食べられないもの(ヴィーガン料理専門店simme)のくわしい食材リスト
https://simme.jp/veganfoods/
「動物性を全部抜いたら食べるものがなくなる」と思っていませんか?実はそんなことはありません。植物性食材だけで、思った以上にバリエーション豊かな食卓が作れます。以下に、スーパーで入手しやすいヴィーガン食材をカテゴリ別にまとめました。
🌾 穀物・主食系
🫘 大豆製品・豆類
🥦 野菜・きのこ・果物
🌿 海藻類
🥜 ナッツ・種子類
🫙 調味料・油・甘味料
日本には豆腐・厚揚げ・高野豆腐・こんにゃくといった、昔ながらのヴィーガン対応食材が豊富にそろっています。これは使えそうです。海外と比べて初期費用が低く、特別な輸入食品を揃えなくてもヴィーガン食を始めやすい環境です。
一点注意があります。コーンフレークや和菓子、パン類などは原材料を必ず確認してください。見た目は植物性でも、バター・卵・蜂蜜が入っている商品が非常に多いです。原材料確認が条件です。
参考:ヴィーガン食材の代替食品・調味料・甘味料の詳細一覧(ヴィーガン子育て)
https://vegan-kosodate.jp/foods/substitutionalfood
大豆製品はヴィーガン食の柱となる食材です。タンパク質・鉄・カルシウムなど、肉や魚が担っていた栄養素の多くをカバーしてくれます。ただし、大豆製品といっても種類によって特性が大きく異なります。それぞれの特徴を把握しておくと、料理の幅が一気に広がります。
| 食材 | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| 木綿豆腐 | 水分少なめ・食感しっかり・タンパク質多め | 炒め物・ハンバーグの種・唐揚げ |
| 絹ごし豆腐 | なめらか・消化しやすい | 冷奴・スープ・スムージー |
| 厚揚げ | 揚げてあり食べごたえあり | 煮物・焼き・チリソース和え |
| 高野豆腐 | 乾燥タイプ・保存がきく・食感が肉に近い | カツ・唐揚げ・煮物 |
| おから | 食物繊維豊富・低カロリー | ナゲット・コロッケ・炒り煮 |
| 大豆ミート | 乾燥・冷凍など形状多彩・タンパク質高め | ひき肉代替・唐揚げ・ミートソース |
なかでも「高野豆腐の唐揚げ」は、主婦の間でじわじわ人気が広がっています。高野豆腐を水で戻し、だし・しょうゆ・みりんなどで下味をつけてから揚げると、鶏の唐揚げに近い食感になります。1丁あたりの価格が豆腐より少し高めですが、乾燥状態で保存できるため食品ロスを減らせるというメリットがあります。
大豆ミートは近年、イオンの「トップバリュ Vegetive」シリーズやコープなど大手で取り扱いが増えています。ミンチタイプ・フィレタイプ・ブロックタイプの3種があり、それぞれ使い方が異なります。ミンチタイプはカレーや麻婆豆腐に、ブロックタイプは唐揚げや煮物に向いています。
一方、大豆ミートには独特の臭みが気になるという声も聞かれます。乾燥タイプは熱湯で5〜10分戻した後、何度かしっかりと手で絞ることで臭みが大幅に和らぎます。下味に生姜・にんにく・しょうゆを使うと、さらにクセが消えやすいです。臭み対策が条件です。
また、大豆は良質なタンパク質を含むとはいえ、「アミノ酸スコア」という観点では動物性タンパク質と同じ100点ではない品目もあります。複数の豆類や穀物を組み合わせることで、アミノ酸バランスが補完し合うため、一種類に偏りすぎない食事設計が大切です。
植物性ミルクは今や定番のヴィーガン食材です。日本の植物性ミルク市場は2024年に24億4,000万米ドル規模に達しており、2034年まで年率8.9%で成長すると予測されています。スーパーでも豆乳・アーモンドミルク・オーツミルクなどが気軽に買えるようになりました。
| 種類 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 豆乳(調整・無調整) | タンパク質・鉄・カルシウムを含む。日本では最も手に入りやすい | スープ・カレー・シチュー・グラタン |
| アーモンドミルク | カロリー低め・ビタミンEが豊富。甘みが穏やか | シリアル・ラテ・スムージー |
| オーツミルク | 食物繊維が豊富。まろやかな甘みでコーヒーに合う | コーヒー・パンケーキ・グラノーラ |
| ライスミルク | さらっとした飲み口。アレルギー対応しやすい | スムージー・和風スープ |
| ココナッツミルク | 濃厚でコクがある。脂質やや高め | カレー・デザート・炒め物 |
選ぶ際の注意点として、「豆乳飲料(調整タイプ)」には砂糖が含まれているため、料理に使う場合は無調整タイプが適しています。成分表を一度確認する習慣をつけるだけで、意図せず砂糖を過剰摂取するリスクを防げます。これは地味ですが重要です。
調味料の選び方も見直しが必要です。一般的な白みそや麦みそは基本的に植物性ですが、だし入りみそにはカツオや煮干しのエキスが入っているため注意が必要です。ウスターソースや市販のめんつゆにも、魚介エキスが含まれているものが多くあります。
ヴィーガン対応の調味料として特に使い勝手がよいのが、こんぶだしや干し椎茸だしです。昆布をひとかけ(約10cm・はがきの横幅くらいのサイズ)を水500mlに一晩浸けるだけで、上品なうま味のだしが完成します。切り干し大根の戻し汁もかつおだしに近いうま味があり、捨てずにスープに活用できます。
甘味料は白砂糖の代わりとして、てんさい糖・ブラウンシュガー・ラパデュラシュガー・ラカント(羅漢果)・メープルシロップ・ライスシロップなどが選択肢になります。てんさい糖はスーパーの砂糖売り場に並ぶことが多く、価格も白砂糖と大きく変わりません。価格差は1袋あたり数十〜100円程度が目安です。
参考:ヴィーガン調味料のNGリストと代替案(フタバ出汁)
https://futaba-dashi.com/blog/ヴィーガン調味料ngリスト!避けるべき理由と代替案/
ヴィーガン食で最もよくある落とし穴は、栄養の偏りです。「植物性食材を食べているから健康」とは限りません。特に不足しやすい栄養素が7つあります:タンパク質・ビタミンB12・鉄・亜鉛・カルシウム・ビタミンD・オメガ3脂肪酸です。
なかでも最も注意が必要なのがビタミンB12です。ビタミンB12は神経や血液の正常な機能に欠かせない栄養素で、植物性食品にはほぼ含まれていません。長期的にB12が不足すると、疲れやすさ・手足のしびれ・貧血・最悪の場合は認知機能の低下にまでつながるリスクがあります。深刻な問題です。
| 不足しがちな栄養素 | 植物性でとれる食材 | 補足のポイント |
|---|---|---|
| ビタミンB12 | 海苔・焼き海苔(微量)・栄養強化豆乳 | サプリメントが現実的な手段 |
| 鉄(非ヘム鉄) | ひじき・小松菜・高野豆腐・大豆・あずき | ビタミンCと一緒にとると吸収アップ |
| カルシウム | 木綿豆腐・小松菜・チンゲン菜・ひじき・海苔 | 吸収率は乳製品より低めのため量で補う |
| ビタミンD | きくらげ・まいたけ・干し椎茸(日光干し) | 日光浴も有効。週2〜3回15分程度 |
| オメガ3脂肪酸 | 亜麻仁油・チアシード・えごま油・くるみ | 加熱に弱いため、ドレッシングや仕上げ用に |
| 亜鉛 | かぼちゃの種・ヘンプシード・オートミール | 不足すると免疫力や味覚に影響が出やすい |
| タンパク質 | 大豆製品・レンズ豆・ひよこ豆・キヌア・ナッツ | 複数の豆類・穀物を組み合わせると◎ |
鉄分については、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」は肉や魚の「ヘム鉄」と比べて吸収率が低い点が課題です。ヘム鉄の吸収率が約15〜35%なのに対し、非ヘム鉄は2〜20%と幅があります。この差を縮めるために有効なのが「ビタミンCとの同時摂取」です。ひじきの煮物にレモン汁をかける、小松菜炒めにパプリカを加えるなど、少し工夫するだけで吸収率が改善されます。これを覚えておけばOKです。
ビタミンB12については、海苔にも微量含まれていますが、日常の食事だけで十分な量を確保するのは現実的に難しいです。ヴィーガンを長期間続けるなら、ビタミンB12入りのサプリメントを活用することが、日本ヴィーガン協会や栄養士の間でも広く推奨されています。市販のB12サプリはドラッグストアで500〜1,500円程度から入手でき、健康リスクを防ぐ最もシンプルな手段です。
きのこ類のビタミンDについては、干し椎茸が特に優秀です。天日干しした干し椎茸は生のしいたけの約8〜10倍のビタミンD量を持ちます。市販の干し椎茸でも十分効果がありますが、生のしいたけをカサの裏を上にして30分ほど日光に当てるだけで、ビタミンD量が大幅に増加するという研究もあります。意外ですね。
参考:ヴィーガン・ベジタリアン向け栄養ガイド(Vegan Outreach 日本語版)
https://veganoutreach.org/nutrition-japan/
参考:ヴィーガンが不足しがちな栄養素の詳細解説(earthmeat)
https://www.earthmeat.net/blog/contents/vegan-nutrients/
「ヴィーガン食材一覧を見たけれど、完全に実践するのはハードルが高い」というのが正直なところではないでしょうか。実際、完全なヴィーガンを突然始めようとすると、家族の食事との兼ね合いや外食時の選択肢の少なさでストレスになりやすいです。そこで主婦に向いているのが「ゆるヴィーガン(プラントベースダイエット)」という考え方です。
ゆるヴィーガンは、完璧なルールに縛られず、「できる範囲で植物性食材の割合を増やす」スタンスのことです。週に2〜3回、主菜を大豆製品や野菜に置き換えるだけでも、食費の節約・環境への配慮・体調の変化など複数のメリットを体感できます。
実際、家族全員をヴィーガンにしなくても、主婦自身の健康維持や体重管理を目的として取り入れるケースが増えています。大豆ミートは100gあたり約200〜300円と牛ひき肉と同程度か安く、食物繊維は牛肉にはほぼ含まれていないのに対して大豆ミートには100gあたり4〜7g程度含まれています。腸活にも一石二鳥です。
食費節約という観点でも、豆腐・おから・ひじき・納豆などのヴィーガン食材は安価なものが多いです。例えば、木綿豆腐1丁(300g)は50〜80円程度、ひじきは乾燥10gで約50円から手に入ります。週に2回の主菜を肉から大豆製品に変えるだけで、月の食材費を数百〜1,000円以上節約できる計算になります。
日本のヴィーガン食品市場は2025年に1,320億円規模で、2034年には2,930億円に達すると予測されています(IMARCグループ調べ)。市場拡大に伴い、イオン・コープ・生活クラブなど大手流通でのヴィーガン対応商品も急速に増えています。今がはじめどきです。
まずは身近なところから「週1回のヴィーガンデー」を設けてみるのが、無理なく続けるための第一歩になります。食材選びに迷ったときは、この記事のカテゴリ別一覧を買い物メモとして活用してみてください。
参考:ゆるヴィーガン実践・栄養士による菜食での栄養の取り方(朝日新聞Globe)

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